電動昇降デスクのパイオニア的メーカー「FlexiSpot(フレキシスポット)から新しく登場したのが、今回紹介する『FlexiSpot E7H』というモデル。
『FlexiSpot E7H』は耐荷重が160kgと同社の中でも最高クラスの堅牢性を実現し、使い勝手も今までのモデルよりも更に進化しています。
本記事では実際に『FlexiSpot E7H』を使ってみましたのでメリットやデメリットを紹介します。
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
なお、記事内容についてメーカー様からの指示は無く、率直な意見・感想を記載しています。
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FlexiSpot E7Hとは?
電動昇降デスクやオフィスチェア、ゲーミングチェア、電動ベッドなどデスク周りを中心に様々な製品を手掛けている「FlexiSpot(フレキシスポット)」から新しく登場した電動昇降デスクが本モデル『E7H』。
FlexiSpotの製品は、かなりラインナップが豊富でどれを選べばよいのか迷ってしまいますが、「E7」シリーズは最も定番と言え、まずはここから検討していくのが良いでしょう。
スペックと主な特徴
E7 | E7 Pro | E7H | |
---|---|---|---|
対応天板 | 幅:120〜200cm 奥行:60〜80cm 厚み:2cm以上 | ||
脚幅調節範囲 | 110〜190cm | ||
昇降範囲 | 58〜123cm | 60〜125cm | 63.5〜128.5cm |
昇降速度 | 38mm/s | 38mm/s | 40mm/s |
耐荷重 | 125kg | 100kg | 160kg |
脚段階 | 3段階(ピラミッド) | ||
脚フレーム形状 | エの字型 | コの字型 | コの字型 |
機能 | 高さメモリ記憶 操作ロック 障害物検知 | 高さメモリ記憶 操作ロック 障害物検知 USB-Aポート | 高さメモリ記憶 操作ロック 障害物検知 USB-Aポート |
パネルタイプ | タッチパネル | ||
カラーバリエーション | ブラック/ホワイト/スペースグレイ | ブラック/ホワイト | ブラック/ホワイト |
ケーブルトレー付属 | ー | ー | ◯ |
重量 | 約32.1kg | 約33.6kg | 約34.9kg |
価格 | 57,200円 | 61,600円 | 63,800円 |
「E7」シリーズのスペックを比較したのが上記の表。
新モデル『E7H』は、E7の特徴を引き継ぎながらも、耐荷重がシリーズ最大の160kgになっているのに加え、コの字型フレームを採用するなど様々な点でブラッシュアップされています。
『E7H』の主な特徴は上記の通り。
前述した通り、耐荷重がシリーズ最大の160kgなのを始め、脚フレーム形状が「コの字型」になっており、見た目がスッキリしている上にオフィスチェアなどに干渉しづらくなっている点も特徴です。
また、『E7 Pro』でも採用されている、デスクの高さを変えるコントローラーにUSBポートが付いており、そこからデバイスの充電も出来るなど、使い勝手の面では申し分ありません。
それでは、ここからは『E7H』を開封・組み立てした様子から、実際に使ってみて感じた使用感などを詳しく紹介していきます。
FlexiSpot E7Hの開封と組み立て
『FlexiSpot E7H』を開封し、組み立てて行きます。
なお、組み立ての様子は長いので、使用感を見たい方はこちらからどうぞ。
『E7H』は、天板も含めてこの様な感じで届きます。
脚はデスクとしてはコンパクトに梱包されていますが、重量が約40kgと非常に重いです。
配達員の方からも「気をつけてくださいね」と声を掛けられるくらいなので、まず女性一人だとかなり運ぶのは難しいと思います。二人以上で運ぶ事をおすすめします。
開封するとこの様な感じ。
スペースを上手く使い、コンパクトにまとめられているなという印象。
かといって雑に収まっているわけではなく、主要なパーツはしっかりと個包装されており、傷が付かないように配慮されています。
パッケージの内容は上記の通り。
細かいパーツやネジ類が多いですが、全て小分けにしてまとめられています。
六角レンチなども付属しているので、基本的にはこれだけで組み立てられますが、途中の工程で自分で穴を開けなければいけない箇所があるため、別途電動ドライバーなどを用意しておくのがオススメ。
組み立て時に必要なネジ類も小分けにされており、親切。
取扱説明書は大きめで見やすく、イラストも交えて説明されており分かりやすいです。
続いて天板を開封していきます。
今回使用する天板のサイズは140×70cmのものです。
天板は傷がつかないようにしっかりと保護されており、角もプラスチック製の緩衝材でしっかりとガードされています。
FlexiSpot公式サイトは天板の種類も豊富で、天然木材を使ったものからMDFの様な合板まで取り扱っています。
今回僕が選んだのは「メラミン化粧板」
傷や汚れに強く長く使えるほか、用意されている色も豊富で「白」もあります。
『E7H』に使える天板は、必ずしも公式サイトから買う必要は無く、自分でお気に入りのショップから購入する手もありますが、公式サイトから天板を購入するとパーツ取付用のガイド穴が予め空けられています。
脚部パーツを天板に取り付ける際に、自分で位置決めをする必要が無く、非常に簡単に取り付けられるので、特別なこだわりがない場合、天板もFlexiSpot公式から一緒に買うことをオススメします。
組立工程
実際に『E7H』を組み立てていきます。
組み立ては付属の取扱説明書に沿って進めていけば組立作業自体はそこまで難しくありません。ただ、特に脚部などパーツ類が重いので、一人よりも二人以上で組み立てたほうが楽だと思います。
まずはビーム(コントローラーボックス)に、サポートプレートを取り付け。
その後天板にビームを取り付けます。ただ、購入当初はビームの長さが一番短い状態なため、大きめの天板の場合、長さの調整が必要。
今回使っている天板は140×70cmとやや大きめサイズのために、長さが足りないので調整していきます。
ビームのボルトを緩め、枠を左右に伸ばします。
天板に合うように伸ばした様子。
予め天板にはガイド穴が空いているので、位置合わせが非常に楽。
この穴が無いと、自分で位置を合わせなければならず、正確に取り付けるのは至難の業だと思います。
付属のネジで取り付け。
穴が空いているおかげで、手でも簡単にネジ止めができます。
一方で中央部分にはガイド穴が空いていないので、こちらは普通にネジ止めをする必要があります。
僕はパワー(力)で何とか締めましたが、こういった部分は素直に電動ドライバーなどの工具を用意したほうが良いと思います。
支柱を取り付けます。
この支柱が非常に重いので、一人で組み立てる際は注意が必要。
支柱を取り付けたら、脚を取り付け。
脚は支柱に被せるようにして設置し、レンチで締めるだけですが向きがあるので注意して取り付けます。
脚の取り付けが終わったら、コントローラーを取り付けます。
こちらもFlexiSpot公式の天板だと、天板左右どちらにでも取り付けられるように予めガイド穴が空けられているので、親切。
コントローラーが取り付け終わったら、中央のビームにケーブルを繋ぎます。
ケーブルは4本ほどありますが、ちゃんと色分けされているので迷うことは無さそう。
個人的に最も苦労したのが、このケーブルトレーホルダーの取り付け。
これに関しては天板に穴が空いているわけでも無いので、自分で位置合わせをする必要がありました。
ちょっと雑ですが、位置合わせのためにマジックで目印を付け、そこにネジで穴を空けていくという作業は、かなり苦労したので、電動ドライバーを用意するべきだな…と思った箇所です。
頑張ってケーブルトレーホルダーを取り付け、ケーブルカバーで隠した様子。
ケーブルカバーはマグネット式で着脱が楽なのに加え、見た目もかなりスッキリします。頑張った甲斐があった…
最後にアジャスターを取り付け、組み立て完了です。
組み立てた後はデスクを起こしますが、これはまず一人では無理です。
一度挑戦してみましたが、重すぎて起こせないし、下手したら床や壁に大きな穴が空きそうだったので、素直に妻に手伝ってもらい、なんとか起こしました。
脚部だけでも約35kgほどある上に、天板も含めると総重量としては50kg以上にはなっていると思われるので、複数人で作業しましょう。
FlexiSpot E7Hの使用レビュー
ここからは実際に『E7H』を使ってみて、その使用感を確かめていきます。
今回はこの様な感じでデスクをセットアップしてみました。
キーボード、マウス、モニター、スピーカー、自作PC(A4-SFX)、ゲームコントローラー(GALE)と、比較的ミニマムな構成という事もあり、総重量は10〜20kgくらいだと思います。
それもあってか、手で天板を押してみてもグラつきは無く、非常に安定しています。
耐荷重160kgなので、もっと大きめモニターやフルサイズのゲーミングPCなんかを置いても十分に余裕があるくらいに安定性があり安心感は高いです。
本製品の目玉である電動昇降は、ボタン一つで高さの調節が可能。
0.1ミリ単位で高さの微調整ができ、自分好みの高さにすることができます。
メモリ機能として、4つまでの高さを記録しておくことが出来るので、「座り作業」「立ち作業」「書き物をする時」といった感じで、シーンよって使い分けることができます。
高さは、63.5〜128.5cmまで自由に変更が可能。一番低い状態であれば、子供でも問題なく使えそうです。
一番高い状態だとちょっと自分には高すぎるくらいw
これくらいまで上がるのであれば、身長の高い方でも十分に合う高さに調整出来るのではないかと思います。
座った状態で使った場合。
当然自分好みの高さに調整できるので、モニターも見やすく作業が捗ります。
立った状態で使った場合。
あまり座りっぱなしだと健康にも良くないので、適度に姿勢を変えたい所ですが『E7H』の様な電動昇降デスクだとボタン一つで高さを変更できるので、気分を変えたい時なんかも気軽に調整できます。
昇降時の動作音は静かで、動きも滑らか。障害物検知機能も搭載
電動昇降デスクはボタン一つで高さを変えられるのが特徴ですが、『E7H』はデュアルモーターを搭載し、スムーズな昇降を実現しています。
実際の昇降の様子は以下の動画をご確認ください。
見ていただくと分かると思いますが、昇降時の動きも滑らかで引っ掛かりが無く安定しています。昇降スピードも今まで僕が使っていた『E7』よりも速くなっており、素早く位置調整できるのは嬉しいポイント。
動作音は電動式らしく「ウィーン」という音がしますが、個人的にはそこまでうるさくは感じません。夜間に動作させてもそれほど問題にはならないと思います。
また、デスク昇降時、何かにぶつかった時に自動的に動きを止めてくれる「障害物検知機能」も搭載されています。いざという時の為に役立つ機能ですが、ぶつかったものが硬いものであれば即座に検知してくれるものの、柔らかいものの場合、少し押し込んだ所で検知するので、昇降時は目を離さないようにしておくのが重要です。
ケーブルトレー・カバーが標準で付いておりスッキリと見える
個人的にとても良いなと思った点が、ケーブル類を隠すためのトレー・カバーが標準装備されている点です。
デスクにPCを置く場合、PC本体やモニターの電源ケーブルを始め、それら周辺機器を繋ぐUSBやHDMIケーブルが必要など、ケーブルの本数がかなり多くなり、それらを綺麗にまとめるのはかなり大変です。
僕の場合も、PC、モニター、スピーカーを置いている程度なのですが、それでも既にカオスな状態となっていますが、それらケーブルをケーブルトレーにまとめ、
マグネット式のケーブルカバーで隠せば、かなりスッキリと見せることができます。
また『E7H』にはケーブルをまとめる結束テープや、ケーブルホルダーも付属してくるので、ケーブルを綺麗にまとめる事に配慮されているのが非常に好印象です。
コの字型の脚はスッキリとしたデザイン
『E7H』は、脚部の形状が「コの字型」となっており、支柱が奥の方に位置する設計となっています。
正面から見た時にデザイン的にスッキリしている他、デスク下のスペースを広く使うことが出来るので、メリットは大きいですね。
ちなみに『E7 Pro』の方は、更に支柱が奥に位置しており、脚の見た目では最もスッキリとしたデザインを採用していますが、反面、耐荷重が100kgまでと劣っており、ケーブルトレーも設置が難しいと、使い勝手の面では今一歩な箇所があります。
その点『E7H』は「コの字型」ながらも最大160kgまでの耐荷重、ケーブルトレー設置可能など、デザインと使い勝手を両立されている点が大きなメリットと言えます。
あると何かと便利なUSBポート付コントローラー
『E7H』にはコントローラーにUSBポートが付いています。
これ、付いていると何かと便利で、ワイヤレスイヤホンなどの小型デバイスの充電をする際に非常に役立ちます。
USBポートの形状はUSB-Aで、USB-Cの方が良かったかなと思ったりもしますが、未だに新しい製品を購入しても、付属してくる充電ケーブルは「USB-A to USB-C」だったりする事が多いので、実用上はまだUSB-Aの方が使い勝手は良いのかもしれません。
FlexiSpot E7とE7Hどちらがおすすめ?
E7シリーズの新モデルである『E7H』ですが、『E7』も併売されています。どちらが良いのかと聞かれたら僕は『E7H』と答えます。
価格的には『E7』の方が安いのですが、耐荷重を含め全体的なスペックが向上している事に加え、ケーブルトレー・ケーブルカバーが付属しているなど、組み立てた後の配線処理にまで考えられているのが『E7H』です。
後からケーブルトレーを自分で買おうとすると、数千円程度はしますし、取り付けも面倒です。それなら全て用意されている『E7H』を最初から買っておいた方が後々苦労せずに済みますので、そういった点からも『E7H』がオススメと言えます。
FlexiSpot E7Hのレビューまとめ
『FlexiSpot E7H』は、シリーズ最大級となる160kgの耐荷重を実現し、堅牢性が高く安定した電動昇降デスクです。
これだけの耐荷重があれば、ゲーミングPCの様な大型パソコンや、巨大なモニターを置いたとしても問題なく使え、仕事用としてもゲーミング用としても幅広く使うことができます。
同じシリーズである『E7』と比較しても、耐荷重・昇降スピード・「コの字型」の脚形状、ケーブルトレー付属と、あらゆる面で確実に進化しています。
安定性が増した分、重量は重くなってしまったので、設置場所や組み立て時には注意が必要ですが、いま電動昇降デスクを検討するなら『E7H』は、かなりオススメできるモデルです。
デスクワークの時間が長く、座りっぱなしで健康面で不安だという方や、作業によって机の高さを微調整したいんだよな…と考えている方は、是非『E7H』をチェックしてみてください。
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