移動のお供として人気なのがワイヤレスヘッドホン。数多くのモデルが販売されており、価格や特徴も様々です。
そんな中でも、1万円以下で購入でき、「Bluetooth5.4対応」「最大-43dBのノイズキャンセリング」「有線接続によるハイレゾ対応」「マルチポイント接続対応」「専用アプリによる各種カスタマイズ対応」とモリモリに機能を盛り込んだワイヤレスヘッドホンが、本記事で紹介する『Edifier WH700NB Pro』です。
こちらはコスパに優れたヘッドホンとして人気の『Edifier WH700NB』の後継モデルにあたる機種で、最新機種らしく様々な機能がアップデートされています。
実際に使い、使い勝手や音質などを詳しくレビューしていきます。お手頃なワイヤレスヘッドホンを探している方は、是非本記事を参考にしてください。
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
なお、記事内容についてメーカー様からの指示は無く、率直な意見・感想を記載しています。
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Edifier WH700NB Proとは?
Edifier(エディファイア)は、1996年に創られた中国発のオーディオブランド。圧倒的なコスパの高さを武器に、世界中で人気を集めています。
Edifierのヘッドホンは、5,000円ほどのお手頃モデルから数万円ほどのハイエンドモデルまでいくつかのラインナップがありますが、『WH700NB Pro』は前モデル『WH700NB』の後継機種として様々なアップデートがされた最新モデル。
元々『WH700NB』は手頃な価格で購入できるワイヤレスヘッドホンとして人気ですが、『WH700NB Pro』では何が新しくなったのか、スペックと主な特徴を見ていきます。
スペックと主な特徴
WH700NB Pro 最新モデル | WH700NB 旧モデル | |
---|---|---|
タイプ | オーバーイヤー型 | オーバーイヤー型 |
Bluetooth | 5.4 | 5.3 |
対応コーデック | SBC、AAC | SBC |
ドライバーサイズ | 40mm | 40mm |
再生周波数帯域 | 20Hz-20kHz(Bluetooth接続時) 20Hz-40kHz(有線時) | 20Hz-20kHz |
連続再生時間 | ANC OFF:56時間 ANC ON:35時間 | ANC OFF:68時間 ANC ON:45時間 |
有線接続 | USB-C | USB-C |
ノイズキャンセリング | ハイブリットANC(-43dB) | ANC |
外音取り込み | ◯ | ◯ |
マルチポイント接続 | ◯(2台まで) | ◯(2台まで) |
ゲームモード遅延 | 0.06秒 | 0.08秒 |
専用アプリ | EDIFIER ConneX対応 | EDifier Connect対応 |
カラー | ブラック/アイボリー/グレー | ブラック/ホワイト/ネイビー/グレー |
重量 | 約267g | 271g |
価格 | 7,980円(税込) | 6,990円(税込) |
『Edifier WH700NB Pro』では、前モデルと比較して音質面やノイズキャンセリング性能など、全体的にアップデートされているのが分かります。
大きな変更点としては、対応コーデックに「AAC」が追加され、iPhoneなどとの親和性が向上した他、USB-Cによる有線接続に対応し、有線接続時にはハイレゾ音源にも対応するなど音質面での向上が図られているのが分かります。
その他、ANCも「ハイブリッドANC」に進化していたり、専用アプリがより多くのカスタマイズが行える最新アプリ「EDIFIER ConneX」に対応しているなど、現在のEDIFIERの最新基準に合わせた変更点が加えられています。
パッケージと付属品
パッケージは白地に金色の文字が映えるシンプルなデザイン。右上にあるハイレゾマークが目を引きます。
付属品は上記の通り。
本体デザイン
『Edifier WH700NB Pro』の本体デザインを見ていきます。
全体的にはシンプルなデザイン。写真では白く見えますが、実際には「アイボリー」カラーなので実物は少し赤みのある白といった感じでしょうか。
白の中でも落ち着いた色合いといった印象を受けます。
ハウジング表面にはロゴが。目立つ位置にありますが、幸いそこまでギラギラしていないのが救い。個人的にはロゴはもう少し目立たない位置に置いてほしいなと思ったりします。
イヤーパッド内側は何も表記が無くシンプル。個人的にはここに「L/R」の表記があるといいなと思いました。
本体は折り畳む事ができ、バッグの中とかに入れて持ち運びやすいのは利点。ただ、持ち運び用のポーチなどが付属しているわけではないので、別途用意する必要があります。
本体右(R)側に、ボタン類や端子などが全てまとまっています。
タッチパネル操作は無く、全て物理的なボタン操作なので、誤作動しにくいのは良い点でしょうか。
耳に当たるイヤーパッド部分はかなり柔らかくモチモチとした感触。長時間耳に当てていても痛くなりづらいと思います。
ヘッドバンドとハウジング部分の繋ぎは、かなり軽く動かせます。
ヘッドバンド左側には各種認証マークが見えます。当然技適もあるので安心して使用可能。
ヘッドバンドの頭に当たる部分にもイヤーパッド同様の柔らかい素材が使われています。
ヘッドバンドは長さの調整が可能。
全体的な質感としてはプラスチック感があり、そこまで高級感があるわけではないですが、ビルドクオリティは高く、価格の割にはしっかりとした作りになっているように感じます。
Edifier WH700NB Proの使用レビュー
ここからは『Edifier WH700NB Pro』を実際に使ってみて感じた装着感や音質などを詳しく見ていきます。
装着した様子、装着感
装着した様子はこんな感じです。
ロゴがアクセントになっていますが、個人的にはもう少し控えめな方が好み。
装着感はかなり良いです。イヤーパッドが柔らかいため付けていても痛みを感じる事はありません。また、側圧も強くない軽いつけ心地なため、長時間付けっぱなしでも耳や頭が痛くなりづらいと思います。
操作方法
『Edifier WH700NB Pro』は本体のボタンを押すことで各種操作が可能。
動作・状態 | R側(右) |
---|---|
再生/停止 | 電源ボタンを1回押し |
曲送り | +ボタンを長押し |
曲戻し | −ボタンを長押し |
音量+ | +ボタンを1回押し |
音量− | −ボタンを1回押し |
通話開始/通話終了 | 電源ボタンを1回押し |
着信拒否 | 電源ボタンを2回押し |
ノイズキャンセリング切り替え | Bluetoothボタンを1回押し |
モード切替 | Bluetoothボタンを2回押し |
ペアリング解除 | Bluetoothボタンを長押し |
操作性は分かりやすく、一般的な動作方法といった感じ。
「Bluetoothボタン」を押すとノイズキャンセリングの強さなどを切り替えられますが、アプリを使うことで挙動の変更が可能です。
音質
音質について感じた事をレビュー。
一言で言うと、音質はかなり良いと思いました。正直、使う前まではあまり期待していなかったんですよね…以前レビューした『W800BT Pro』の下位モデルだとばかり思ってたので。良い意味で裏切られました。
実際の音は中高音域の明瞭感もある上に、音の分離感に優れており楽器の1音1音をしっかりと聞き取る事ができます。それでいて低音域も程よく豊かに響いてくれ、全体的な音のバランスも良好。
聴きやすい音質なので、どんなジャンルとも相性良く、長時間リスニングにも最適です。
基本的には標準のままで十分に音質が良いのですが、更に迫力出したい場合なんかはアプリのイコライザで調整することで、より音楽を楽しむことが出来ます。
ノイズキャンセリング性能
『Edifier WH700NB Pro』のノイズキャンセリング性能はなかなか強力です。
エアコンやファンなどの生活ノイズに関してはかなりの部分が消える印象。
車の走行音や電車の音に対しても一定以上の効果はあり、この価格帯で言えば優秀。ただ、ノイズキャンセリング性能では、ほぼ同価格である『Edifier W800TBT Pro』の方が更に1歩上といった感じなので、単純にノイキャン性能を求めるなら『Edifier W800TBT Pro』の方が良いかもしれません。
マルチポイント接続に対応
『Edifier WH700NB Pro』は、最大2台までのデバイスに同時接続する「マルチポイント接続」に対応しています。
そのため、「スマホとタブレット」といった組み合わせや「スマホとノートPC」といった組み合わせで使う際、わざわざ接続し直す必要が無く、音を出したデバイスに自動的に繋いでくれるので、使い勝手が非常に良いです。
今や一人複数台のデバイスを持っていることは当たり前になってきており、マルチポイント接続の重要性も増していますが、『Edifier WH700NB Pro』はしっかりとトレンドを押さえている所は流石ですね。
専用アプリ「EDIFIER ConneX」で出来ること
『Edifier WH700NB Pro』は、専用アプリ「EDIFIER ConneX」に対応しており、音質調整など各種カスタマイズが可能です。
アプリのダウンロードは以下から。
Edifier ConneX
BEIJING EDIFIER TECHNOLOGY CO.,LTD.無料posted withアプリーチ
「EDIFIER ConneX」はシンプルながらもUIが分かりやすく良く出来たアプリです。
ただ製品によってカスタマイズできる項目は異なっているようで、『Edifier WH700NB Pro』の場合、イコライザーの設定でカスタム設定が出来ず、予め用意されたプリセットから選ぶのみとなっています。
まぁ『Edifier W800TBT Pro』にあるカスタム設定もそこまで細かい音域調整が出来たわけではないので、実用上そこまで不便では無いかもしれませんが、音にこだわりのある方にとっては残念。
サウンドモードは「音楽」「ゲーム」「立体音響」の3つから選べますが、基本的には「音楽」で使うことになると思います。
「立体音響」は妙にリバーブがかかった感じになって、リッチ感というよりは違和感の方が勝る感じ。そこまで使うシーンは多くないかと思います。
その他設定できる項目としては「Bluetoothボタン」を押した時、何に切り替わるかのON/OFF設定が出来ます。
『Edifier W800TBT Pro』の時は、2回押しした時の動作も変更できたのですが、『Edifier WH700NB Pro』では1回押しのカスタマイズのみ対応しているようです。
WH700NB ProとW800BT Proの違い
Edifierのワイヤレスヘッドホンラインナップの中には、以前にもレビューした『W800BT Pro』というモデルもあります。
実は『WH700NB Pro』と『W800BT Pro』って定価が全く同じ7,980円なんですよね…。しかも見た目やインターフェース周りなんかもほぼ同じ…
単純に型番だけで言うと『W800BT Pro』の方が上位モデルとなるわけですが、全ての面で『WH700NB Pro』に勝っているかと言うとそういうわけでもなく、正直分かりづらいので下記に違いをまとめてみます。
WH700NB Pro | W800BT Pro | |
---|---|---|
タイプ | オーバーイヤー型 | オーバーイヤー型 |
Bluetooth | 5.4 | 5.4 |
対応コーデック | SBC、AAC | SBC、AAC |
ドライバーサイズ | 40mm | 40mm |
再生周波数帯域 | 20Hz-20kHz(Bluetooth接続時) 20Hz-40kHz(有線時) | 20Hz-20kHz(Bluetooth接続時) 20Hz-40kHz(有線時) |
連続再生時間 | ANC OFF:56時間 ANC ON:35時間 | ANC OFF:45時間 ANC ON:26時間 |
有線接続 | USB-C | USB-C |
ノイズキャンセリング | ハイブリットANC(-43dB) | ハイブリットANC(-44dB) |
外音取り込み | ◯ | ◯ |
マルチポイント接続 | ◯(2台まで) | ◯(2台まで) |
ゲームモード遅延 | 0.06秒 | 0.06秒 |
専用アプリ | EDIFIER ConneX対応 | EDIFIER ConneX対応 |
カラー | ブラック/アイボリー/グレー | ブラック/グレー/ホワイト ホワイト(ギフトバージョン) |
重量 | 約267g | 253g |
価格 | 7,980円(税込) | 7,980円(税込) |
この様に、スペック的にはほぼ一緒。価格も全く同じです。
前述した通りアプリでの設定可能項目が異なるなど、一応『W800BT Pro』の方が上位モデルだとは思うのですが、実際に使ってみると細かい違いが見えてきます。
実際に両者を使ってみて感じた、各要素の感想が以下の通り。
WH700NB Pro | W800BT Pro | |
---|---|---|
音質 | ◎ | ◯ |
ノイズキャンセリング性能 | ◯ | ◎ |
アプリでのカスタマイズ項目 | ◯ | ◎ |
デザイン | ◯ | ◎ |
両者を比べると「音質」は『WH700NB Pro』に軍配が上がりますが、それ以外のノイキャン性能やアプリでのカスタマイズ項目、デザインなどは『W800BT Pro』の方が優れていると思います。
基本的には『W800BT Pro』の方がオススメ度は高いのですが、『WH700NB Pro』の音質の良さも捨てがたく……選択が非常に難しい所。
自分が何を優先しているのかを良く考えて選ぶ必要がありそうです。
Edifier WH700NB Proのレビューまとめ
『Edifier WH700NB Pro』は、明瞭でクリアなサウンドが特徴的なワイヤレスヘッドホン。
機能も豊富で、最近のワイヤレスヘッドホンに欲しいものは一通り抑えられている印象。これだけの完成度を誇りながら約8,000円という価格はかなりのコスパと言えます。
同じく同社から販売されている『Edifier W800BT Pro』との価格差が無く、ラインナップ的に分かりづらいという部分はあるものの、音質を重視するなら『Edifier WH700NB Pro』を選んでおけば間違いないと思います。
初めてのワイヤレスヘッドホンとしてもオススメなので、1万円以内で良いワイヤレスヘッドホンが欲しいという方は、是非『Edifier WH700NB Pro』をチェックしてみてください。
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