PC作業時に音楽を流したい時、ノートPCやモニター自体にもスピーカーが付いている事はありますが、音質はあまり期待できない事が多いです。
音楽環境をアップグレードしたい場合には高音質なスピーカーが欲しくなりますが、音質を求めるとスピーカーのサイズは大きくなりがちで置き場所に困る……という事があります。
そんな時におすすめなのが本記事で紹介する『Edifier M60』。
かなりのコンパクトサイズながら「66Wのパワフルな出力」「USB-C/RCAによる有線接続」「LDACによるハイレゾワイヤレス対応」「タッチ操作による音量調節」「アプリによる音質カスタマイズ」など、現代のデスク環境にピッタリとマッチしたスピーカー。
シンプルで洗練されたオシャレなデザインも魅力的です。
実際に『Edifier M60』を使ってみましたので、音質や使い勝手を詳しく紹介していきます。また、気になる他の小型スピーカーとの比較もしてみましたので、スピーカーを探している方は、是非本記事を参考にしてください。
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
なお、記事内容についてメーカー様からの指示は無く、率直な意見・感想を記載しています。
タップできる目次
Edifier M60とは?
Edifier(エディファイア)は、1996年に創られた中国発のオーディオブランド。圧倒的なコスパの高さを武器に、世界中で人気を集めています。
実際に日本国内でもAmazon.co.jpのスピーカーランキングではEdifierの製品がいくつもランクインしており、人気の高さを感じさせます。
本記事で紹介する『M60』というモデルは、2024年10月に発売されたばかりの同社最新のスピーカー。
兄弟モデルである『MR3』などと比較して、よりコンパクトなサイズに高音質なユニットを搭載しているのが特徴。スペックや特徴を詳しく見ていきます。
スペックと主な特徴
M60 | MR3 | |
---|---|---|
再生周波数帯域 | 58-40kHz | 52-40kHz |
ハイレゾ対応 | ◯ | ◯ |
定格出力 | 66W | 36W |
SN比 | ≥85dB(A) | ≥85dB(A) |
入力 | USB-C/RCA | TRSバランス/RCA/AUX |
Bluetooth | 5.3 | 5.4 |
対応コーデック | SBC、LDAC | SBC |
マルチポイント接続 | − | ◯ |
ルーム補正 | − | ◯ |
専用アプリ | EDIFIER ConneX対応 | EDIFIER ConneX対応 |
カラー | ホワイト/ブラック | ホワイト/ブラック |
サイズ | 100×168×147mm | 125.5×220×185mm(アクティブ側) 125.5×220×176mm(パッシブ側) |
価格 | 23,980円 | 14,980円(税込) |
『Edifier M60』は「100×168×147mm」というコンパクトなサイズが特徴的なスピーカー。しかし、出力は「66W」と、このサイズからは考えられないほどパワフル。
接続方法は「USB-C/RCA」といった有線接続に加え、今どきらしいBluetoothの無線接続にも対応。更に「LDAC」コーデックに対応しているので、ハイレゾワイヤレスオーディオを楽しむことが出来ます。
専用アプリ「EDIFIER ConneX」にも対応しており、アプリからイコライザ調整を行えるのも、”イマドキ”のスピーカーといった印象。
シンプルでモダンな昨今のデスク環境にマッチしたスピーカーと言えます。
製品の開封と付属品
パッケージはこの様な感じ。スピーカー本体がコンパクトな事もあり、パッケージサイズも比較的コンパクト。
スピーカーやスタンドなど各パーツはしっかりと梱包されています。
特にスピーカー本体は不織布に加え、ビニール袋でも保護されている厳重っぷり。丁寧な梱包が好印象です。
付属品は上記の通りです。
本体デザイン
『Edifier M60』の本体デザインを見ていきます。
非常にシンプルでミニマムなデザインが特徴的。ゲーミング用とかでは無いので、光る事はありません。
本体下部にはロゴが見えるものの、そこまで主張は強くないかなという感じ。ただ、個人的にはロゴの色はゴールドじゃなくてシルバーやグレーにしてくれたほうが、ホワイトとの相性は良いのになと感じました。
スピーカー背面。上部にはバスレフポートがあり低音を増強してくれます。
見て驚くのは、スピーカーにありがちな調整ノブなどが無くシンプルにまとまっているという点。ある意味でかなり割り切った設計と言えそうです。
プライマリ側の背面。最低限の入力端子しかないといった印象。
セカンダリ側に至っては、スピーカーケーブル差込口しかないシンプルさ。
これだけシンプルだと、配線がやりやすいというメリットもあります。
側面から見た様子。装飾もなく非常にクリーンなデザイン。
本体は光沢が無いマットな質感で落ち着いた印象。どの様なデスク空間で使っても調和してくれそう。
底面には四隅にゴム脚が付いています。
付属のアルミスピーカースタンドは相性バツグン
『Edifier M60』には、アルミ製のスピーカースタンドが付属してきます。
このスピーカースタンド、なかなかにミニマルなフォルムで見た目もスタイリッシュ。
スタンド裏にはゴム脚が取り付けられており、安定性もあり無駄な振動も防いでくれそう。
スタンドに『Edifier M60』を乗せた様子。
流石付属品だけあってサイズ感は完璧ですね…
横から見てもサイズ感は完璧の一言。なかなかサードパーティ製のスタンドには出せない美しさがあります。
ただ注意点があって、ブラックモデルを選んでも付属してくるのはこの「シルバー」カラーのようです。ホワイトモデルの場合シルバーは相性良いですが、ブラックモデルだとちょっと見た目的に浮いてしまうかもしれません。
Edifier M60の使用レビュー
『Edifier M60』をセットアップし、音質や使い勝手を見ていきます。
まずは左右のスピーカー間を付属のケーブルで繋ぎます。
スピーカーケーブルは4ピンの専用ケーブルで、挿すだけで使える簡易さが魅力的。
一方、オーディオに拘りのある方だったら、別売りの高品質なオーディオケーブルを使う方もいると思いますが、そういった”アップグレード”はできません。
プライマリ側に電源ケーブルを繋げます。電源はACアダプタが無いので、スッキリとした配線にできるのが良いですね。
PCへの接続はRCAケーブルを繋ぐ方法もありますが、
今回はUSB-Cにて接続してみます。
『Edifier M60』を設置した様子。
スピーカーのコンパクトさが際立ちます。デスクがあまり広くない方でも設置しやすいというのは大きなメリットと言えそうです。
音質
気になる音質について、自分が感じた事を述べていきます。
まず音質ですが、一言で言うとかなり良いです。
音の輪郭がハッキリとしており、特に中高音域の明瞭感はかなりのもの。ボーカルの表現力も豊かで気持ち良く音楽を楽しむことができます。
ただ、コンパクトなサイズ感ゆえだとは思いますが、音場が狭く広がりには少し欠ける印象。その点だけで言えば『MR3』の方に軍配があがるでしょうか。
低音域は強すぎず程よく豊かといった印象。ゴリゴリに低音重視の方には少し物足りないかもしれませんが、個人的には全体的にバランスが取れており聴きやすい音質に仕上がっているように感じました。
音量調整などは本体上部のタッチパネルで行う
『Edifier M60』は、本体に物理的なボタンやノブなどが無く、非常にクリーンなデザインを実現しています。
そこで疑問に思うのが「音量調節はどうするのか?」という点。
その答えは、本体上部にあるタッチパネルを操作することで行います。
左右の「±」は音量調整。中央のボタンは、電源ボタンと入力ソースの切り替えに対応しています。
「赤」はUSB、「青」はBluetooth、「緑」はAUXと色で現在の入力ソースを表すような仕組み。
こういうタッチパネル操作って人によって好みが分かれる点で、物理的なノブの方が使いやすいと感じる方も多いと思うのですが、個人的にはこのタッチパネル操作方式は好意的に捉えています。
どうしてもノブやボタンを付けようとすると、デザイン的にゴチャゴチャしてしまい、洗練さが失われます。実際、デザイン性に定評ある小型スピーカーの『AudioEngine A2+』は、デザインを優先している為か音量調節ノブが背面にあり、使い勝手の面では微妙と言わざるを得ません。
その点『Edifier M60』は、ノブやボタンを前面に付けずデザインを重視しながらも、背面まで手を伸ばさずとも音量調節を出来るようにしたという事で、デザインと機能を両立させた”一つの答え”だと思います。
アプリを使えば手元からの音量調整も出来るという点も、デザインを損なわずに機能性を担保していると言えますね。
少ない配線でデスクがゴチャゴチャしない
こちらは背面からスピーカーを見た様子なのですが、使用するケーブルが少なく、デスクの配線がやりやすいのはメリット。
今回の場合USB−Cで接続していますが、Bluetoothで接続してしまえばUSBケーブルすら不要になり、電源ケーブルとスピーカー間を繋ぐケーブルだけで完結してしまいます。
これは、例えばノートPCの様な、場所を移動して使う際にも便利。ゴチャゴチャした配線が不要なので、どの様な場所でも持ち運んで高音質な音響空間を作ることが出来ます。
専用アプリ「EDIFIER ConneX」で出来ること
『Edifier M60』は、専用アプリ「EDIFIER ConneX」に対応しており、音質調整やルーム補正など各種調整が可能です。
アプリのダウンロードは以下から。
Edifier ConneX
BEIJING EDIFIER TECHNOLOGY CO.,LTD.無料posted withアプリーチ
この手のアプリってあまり出来が良くない事が多いのですが、「EDIFIER ConneX」はその中でも比較的良く出来ているアプリだと思います。
アプリからそれほど出来ることは多くありませんが、変な表記も無くバグっぽい挙動もないので、使いやすいアプリだと思います。
イコライザーでは、「音楽」の他に「モニター」「ゲーム」「映画」など幾つかのプリセットが用意されています。
基本的には「音楽」で問題ないと思いますが、好みの音質にカスタマイズしたい場合「カスタマイズ」から各音域の調整が可能。
アプリから音量の調節も可能。
ただ、個人的に気になったのは、音量調整の段階。「0〜16」の間で調整できるのですが、もう少し細かく微調整したいと感じる場面がよくあります。(3だと小さいけど、4だと少し大きい。3.5くらいの中間の音量にしたいな…みたいな事です。)
その他は、本体上部のタッチパネルLEDの点灯時間や、Bluetoothで繋げた際のアナウンス音ON・OFFなど基本的な設定をアプリからは行えます。
Edifier M60のレビューまとめ
『Edifier M60』はコンパクトでデスクに設置しやすく、ボタン類やノブが無いクリーンなデザインを実現しているスピーカー。
USB-C/AUXといった有線接続に加え、Bluetoothにも対応。さらにはLDACにも対応しているなど、有線・無線問わず高品質な音を楽しむことができます。
音質は、このサイズからは考えられないほどパワフルで明瞭。多少音場が狭く感じる事はありますが、全体的なバランスは良く、クリアな音でを楽しむことができるため、音楽鑑賞はもちろん、映画やゲームなどにも最適です。
また、イマドキのスピーカーらしく、アプリによって音質のカスタマイズを行えるのも魅了的なポイントと言えるでしょう。
デザイン・音質・使い勝手の全てを高水準で満たしながらも、価格が2万円台半ばとこの手のスピーカーとしては手に取りやすいのもメリット。高品質なデスクトップ用の小型スピーカーが欲しい方は、まず『Edifier M60』を最優先に検討しても良いのではないかと思います。
COMMENT