USB充電器は、様々なメーカーから販売されていますが「USB PD3.1」に対応した製品はあまり多くありません。
「USB PD3.1」とは、USBから最大240Wまでの電源供給を可能にした最新の規格。現在対応する製品は少ないですが、今後高性能なゲーミングパソコンなどを中心に採用が進むと言われています。
本記事で紹介する『VOLTME Revo 140W』は、「USB PD3.1」に対応しており、単ポート140Wの電源供給が出来るUSB充電器。
パワフルなだけでなく「USB-C×2+USB-A×1」という、使いやすい構成も魅力的な本製品を実際に使ってみましたので、その充電能力などを詳細にレビューしていきます。
特に『16インチ MacBook Pro』を持っている方は、導入のメリットが大きいUSB充電器となっていますので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
なお、記事内容について指示等は無く、率直な意見・感想を記載しています。
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VOLTME Revo 140Wとは?
『VOLTME Revo 140W』は「USB PD3.1」に対応したUSB充電器。単ポートで使った場合、最大140Wの電源供給が出来るパワフルな製品。
販売元の「VOLTME(ボルトミー)」は、日本での知名度は低いものの、充電分野で20年以上の実績を持つVoltnex Innovations Technologyが立ち上げたブランドで、品質に置いては他メーカーと比較しても遜色はありません。
また、本製品は1年に1回ラスベガスで開催される、世界最大のテクノロジー展示会「CES 2023」において「ベスト・オブ・イノベーション」を受賞するなど、専門家からも高い評価を得た製品です。
スペック
VOLTME Revo 140W | |
---|---|
入力 | AC 100-240V、50/60Hz、2A(最大) |
USB-C1 出力 | PPS:3.3V-21.0V⎓5A 5V⎓3A / 9V⎓3A / 12V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓5A / 28V⎓5A(最大140W) |
USB-C2 出力 | PPS:3.3V-21.0V⎓5A 5V⎓3A / 9V⎓3A / 12V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓5A(最大100W) |
USB-A 出力 | 4.5V⎓5A / 5V⎓4.5A / 9V⎓2A / 12V⎓1.5A(最大22.5W) |
組み合わせ出力 | C1+C2:65W+65W C1+A:100W+22.5W C2+A:100W+22.5W C1+C2+A:65W+45W+22.5W |
プラグ折りたたみ | ◯ |
カラー | ブラック / ホワイト |
サイズ | 31.5×54×31mm |
重量 | 270g |
保証期間 | 18ヶ月+6ヶ月(要会員登録) |
価格 | 11,980円(税込) |
『VOLTME Revo 140W』のスペックは上記の通り。
スペックを踏まえ、主な特徴を以下にまとめました。
USB PD3.1に対応している点は前述の通りですが、他にも「USB-C×2、USB-A×1」という使いやすい構成や、140WのUSB充電器としては、最小クラスのコンパクトなサイズ感など、単純に出力の大きさだけではなく、実用性も兼ね備えた製品と言えます。
また、一部のGalaxy端末を持っている方に恩恵が大きいのが「PPS」にも対応している点。対応端末は限られていますが、より高速な充電が出来るという点は抑えておきたいポイント。
パッケージの内容
『VOLTME Revo 140W』を開封して、パッケージ内容や本体外観を見ていきます。
パッケージはグレー×オレンジの配色がおしゃれなデザイン。
背面には仕様が書かれており「日本仕様」となっている通り、PSEマークなどの認証マーク類もしっかりと確認できます。
パッケージ内容は上記の通り。
取扱説明書は多言語対応されており、日本語での表記もあります。仕様が細かく書かれているのは個人的にはプラスポイント。
付属してくる「THANK YOU」カード。
地味にこういうの嬉しかったりします。
本体外観・サイズ感
『VOLTME Revo 140W』の本体外観やサイズ感を見ていきます。
本製品は「ブラック / ホワイト」の2色展開されていますが、今回レビューしていくのは「ブラック」の方。
本体左下に「VOLTME」のロゴが見えます。写真では分かりづらいですが、本体右上にかけて、ドットのようなデザインが施されています。
本体四隅の形状が丸くなっているので、柔らかな印象を与えてくれると共に、手に取った時にフィットしやすいという特徴があります。
本体底面には各種仕様やPSEマークなどの記載があります。
プラグは折りたたみ式。
個人的にUSB充電器のプラグは折り畳めることが必須だと思っているので、この点は心配いりませんね。
USBポート部分。
「USB-C×2、USB-A×1」という構成。まだまだUSB-Aにしか対応していないデバイスも多いので、あらゆるデバイスを充電できる使いやすい構成と言えます。
手に取った様子。流石に140Wもの出力があるので、サイズや重量は大きめです。
重量は実測で260.3g。
流石に出力が大きいので、軽いという訳ではありませんが、実は140Wクラスの充電器の中では軽量な部類に入ります。
他のUSB充電器との比較
『VOLTME Revo 140W』が、どのくらいのサイズ感なのかを分かりやすくするために、他の充電器と比較してみます。
Apple純正 96W USB-C電源アダプタ
まずは『14インチ MacBook Pro』に付属してきた、『Apple 96W USB-C電源アダプタ』との比較。
Apple純正のUSB充電器は、96Wまでの出力に留まり、USBポートも1つしかありませんが、『VOLTME Revo 140W』は、サイズがほぼ一緒(というか小さい)上に、USB-C×2、USB-A×1というポート構成。
完全に上位互換と呼べるほど、スペック上では上回っているのが分かります。
MATECH 130Wとの比較
続いて、僕が持っている最も大きな出力のUSB充電器が『MATECH Sonichage 130W』ですが、それと比較した様子。
USBポートの数は『MATECH Sonichage 130W』の方が多いものの、最大出力の大きさや、本体サイズの小ささは『VOLTME Revo 140W』の方が勝っています。
最大出力が大きいのに、サイズが小さいってどういう事……
と思うくらい、USB充電器って進化してるんだな…と感じました。
VOLTME Revo 140Wの使用レビュー
実際に『VOLTME Revo 140W』を使い、充電性能を見ていきます。
まずは『14インチ MacBook Pro』へ充電した時の様子。最大140Wが出るUSB-C1の方に、MagSafe 3を使って充電してみます。
結果としては、81.450Wという数値に。
確かに高速ではあるのですが、最大140Wという割には控えめな印象。
Macのシステム情報から電源の情報を確認してみましたが、ワット数は100Wと認識されていました。
はて、これはなぜなんだろう…?と調べてみた所、どうやら僕が使っている『14インチ MacBook Pro』は、140Wの高速充電には非対応だという事が分かりました。
そもそも100Wを超える高速充電を可能にするには「USB充電器・ケーブル・充電するデバイス」全てが「USB PD EPR(Extended Power Range)」に対応している必要があります。
今回の場合、「USB充電器(VOLTME Revo 140W)」「ケーブル(USB-C to MagSafe 3)」の方は、USB PD EPRに対応していますが、『14インチ MacBook Pro』が非対応だったために、140Wが出なかったという事になります。
2023年5月時点で140Wの高速充電に対応するのは『16インチ MacBook Pro』しか見当たらないので、それ以外のMacBookやWindowsノートパソコンを使っている方は140W充電が出来ないという事になります。
だからといって、本製品が無用の長物なのか……と言うと、それはまた話が異なります。
例え「USB PD EPR」に対応していなかったとしても、USB PD自体は100Wまでの充電には対応していますし、本製品は複数同時ポートを使った場合も、それぞれの出力が落ちにくいという特徴があります。
具体的には上記の様な組み合わせとなり、最大140W出力と余裕があるため、3ポート同時に使用した場合でも、USB-C1の方は65W、USB-C2の方は45Wの出力が出来ます。
これは、『MacBook Pro』と『MacBook Air』を高速に同時充電できるくらいにパワフルなので、複数デバイスを持っている方であれば、十分に本製品の実力を引き出すことが出来ます。
※追記 高負荷時の耐久性について
コメントで頂いたのですが、140W最大の高負荷状態で充電すると、シャットダウンしてしまう現象があるとの事です。
あいにく僕は16インチMacBook Proを持っていないので140Wフルの充電は試せませんが、変わりに『M1 MacBook Air』『14インチ MacBook Pro』の2台同時充電を試してみました。
USB-C 2ポート同時に充電するので、65W×2の130Wで出力されるはずです。
『MacBook Air』『MacBook Pro』共に、電池をほぼ0%にした状態から同時に充電させてみました。
USB-Cを2ポート同時に使うと、1ポート辺りの出力は65Wとなります。
USBチェッカーで確認してみた所、ほぼ仕様通りの65W近くの出力が出来ている事が分かります。
このまま2台同時に約40〜50分くらい充電させてみました。
PCのバッテリーは2台とも90%以上と、ほぼ満充電に近い所まで充電できましたが、この間、僕の環境下ではシャットダウンする様な事はありませんでした。
充電中、充電器本体にも触れてみました。
確かに熱さは感じますが、触れないほどではなく、シャットダウンするような様子もありませんでした。
この事から、全ての個体に不具合があるわけではなく、個体差があり不良品を引いてしまった場合、正常な排熱が出来ず、シャットダウンしてしまうのでは無いかと思います。
不具合がある場合、メーカーまで問い合わせれば対応してくれると思うので、もし何かトラブルが発生した場合、メーカーに問い合わせてみるのが良いと思います。
VOLTME Revo 140Wのレビューまとめ
『VOLTME Revo 140W』は、3つのUSBポートを持ち、最大140Wの出力ができるパワフルなUSB充電器です。
140W出力に対応しているUSB充電器自体少ないのですが、140Wクラスの中ではコンパクトなサイズに抑え、プラグ折りたたみにも対応するなど、使い勝手の面でも良好です。
残念なのは、そもそも140Wの充電に対応したデバイスが少ない点。現時点では『16インチ MacBook Pro』くらいしかありません。
確かに対応端末は少ないですが、複数同時充電時のそれぞれの出力の大きさはメリット。ノートパソコンやタブレット、スマホなどを一気に高速で充電したいとなった場合、『VOLTME Revo 140W』のパワフルさが活きてきます。
『16インチ MacBook Pro』を持っている方はもちろん、複数デバイスを所持しているヘビーユーザーの方にもおすすめのUSB充電器となっていますので、出力が大きいUSB充電器を探している方は、『VOLTME Revo 140W』をチェックしてみてください。
140W機なので140W出せて当然なのですが、本機は定格最大で30分も使うと80℃を超えてシャットダウンします。
わたしは速攻で返品しました。その辺りまで掘り下げて欲しかった。
140W最大って事は、16インチMacBook Proでお使いなんですね。
確かに高負荷時の耐久性に関してはそこまで検証していませんでした。
貴重なご意見ありがとうございます。
僕は16インチMacBook Proは所持していないので、140W最大の検証はできませんが、
130Wくらいの出力は検証できそうなので、テストしてみます。
2台のMacのバッテリー残量を0%にしてから、同時に充電してみました。
僕の環境下ですと、特に問題なく2台とも充電できましたので、個体不良なのではないかな…と思います。
C1、C2でそれぞれ60W+60Wぐらいの連続使用で発熱により自動停止します。止まるので安全ではあるのですが、これでよいのかな。