”アクションカメラ”ってご存知でしょうか?主にアウトドアやスポーツの時に活躍するもので、体や自転車などに取り付けて臨場感のある映像を撮影するカメラです。
スポーツをしないからアクションカメラは関係ないと思う方もいるかもしれませんが、アクションカメラは小型で耐久性が高く、強力な手ぶれ補正や高い防水性能などを備えており、実は日常的に持ち運ぶカメラとしてもかなり優秀。
その中でも今回紹介する『Insta360 GO 3』は、「カメラ本体」と「モニター付きアクションポッド」が分離することによって、映像を確認しながら撮影できるなど、より柔軟に使えるようになったアクションカメラです。
実際にしばらく使ってみましたので、使用感や映像のクオリティ、メリット・デメリットなどを詳しくレビューしていきます。
アクションカメラを検討している方はもちろん、普段使いできる小型のカメラが欲しいという方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
本記事はメーカー様より製品をお借りし、作成しております。
なお、記事内容について指示等は無く、率直な意見・感想を記載しています。
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Insta360 GO 3とは?
『Insta360 GO 3』は、親指サイズで約35gという超軽量コンパクトなアクションカメラ。
カメラ本体の小ささもさることながら、特徴的なのがフリップ式のモニターを搭載し、充電ケースとしてもリモートモニターとしても使える「アクションポッド」。
前モデル『GO 2』までは、撮影時の映像はスマホで確認する必要がありましたが、アクションポッドによりモニターを見ながら自撮りすることも可能に。
アクションカメラの枠を超え、スポーツやアウトドアだけでなく、Vlog撮影や子供の撮影など普段使いできる超小型カメラへと進化しました。
スペック
Insta360 GO 3 | |
---|---|
絞り | F2.2 |
35mm判換算焦点距離 | 11.24mm |
写真解像度 | 2560×1440 2560×2560 1440×2560 2936×1088 |
動画解像度 | 2.7K:2720×1536@24/25/30fps 1440p:2560×1440@24/25/30/50fps 1080p:1920×1080@24/25/30/50fps |
動画コーデック | H.264 |
最大動画ビットレート | 80Mbps |
連続録画時間 | GO 3:45分 GO 3+アクションポッド:170分 |
露出値 | ±4EV |
ISO感度 | 100-3200 |
色 | ホワイト |
ストレージ | 32GB/64GB/128GB |
バッテリー容量 | GO 3:310mAh アクションポッド:1,270mAh |
充電時間 | GO 3:35分 アクションポッド:65分 |
動作温度 | GO 3:-20℃〜40℃ アクションポッド:-20℃〜40℃ |
防水性能 | GO 3:IPX8 アクションポッド:IPX4 |
サイズ | GO 3:25.6×54.4×23.2 mm アクションポッド:63.5×47.6×29.5mm |
重量 | GO 3:35.5g アクションポッド:96.3g |
価格 | 32BG:57,500円 64GB:60,500円 128GB:64,800円 |
パッケージの内容
『Insta360 GO 3』を開封して、パッケージ内容を見ていきます。
製品の特徴が良く表れているパッケージデザイン。
裏面には製品仕様などが記載されています。
パッケージを開封していくと、まずカメラ本体がお目見え。その下にアクションポッドやその他付属品類が収められています。
パッケージ内容は上記の通り。
付属の説明書。イラストが中心で分かりやすい様に工夫されていますが、テキストが少なく詳細な情報はありません。
一緒に付いてくる、クイックスタートガイド。
よりグラフィカルで分かりやすい…かと思いきや、3言語一緒に書かれており少し煩雑な印象を受けます。
幸い、公式サイトにビデオチュートリアルがあるので、より詳しく知りたい場合そちらを見たほうが分かりやすいと思います。
アクションポッドへ充電する際に使用するUSB-A to Cケーブル。長さは80cmほどです。
本体デザイン
『Insta360 GO 3』の本体デザインを見ていきます。
『GO 3』本体。この小さい本体の中にカメラとマイク、LEDが内蔵されています。
”親指サイズ”と言われるだけあって、手のひらにスッポリと収まるサイズ感。
一般的なカメラと比較するとかなり小型ですね。
カメラには予め保護フィルターが装着されています。アクションカメラという事もあり、屋外のハードな場所で使うことを考えると、保護フィルターは必須と言えそうです。
アクションポッドを組み合わせた状態。
アクションポッドを使うとカメラを収納して固定しながら撮影する事が可能になる他、ワイヤレスイヤホンで言う充電ケースと同じ様な役割もあり、収納するとカメラ本体に充電できます。
側面には充電用のUSBポートと、カメラを取り外す時に使うロック解除ボタンがあります。
反対側の側面には、電源ボタンとプリセット呼び出しボタンがあります。
アクションポッド背面に備え付けられた2.2インチフリップ式タッチスクリーン。
フリップ式なので180度回転し、映像を確認しながら撮影が出来ます。
これ一台でVlogなんかも撮れそう。
GO 3本体とアクションポッドは磁石とツメでしっかりと固定されています。
取り外す時は側面にあるロックボタンを押しながらGO 3を引っ張ると外すことが可能。
GO 3本体の重量は、実測で36.3gと非常に軽量。前モデルであるGO 2と比較すると9gほど重くなっているようですが、全体的な性能があがっているので、このくらいは許容範囲内かなと思います。
アクションポッドも含めた総重量は実測で133.2g。
一般的なカメラって、重いものだとレンズ込みで1kgを超えるものも珍しくないので『Insta360 GO 3』の軽さは驚異的ですね。
Insta360 GO 3に付属するアクセサリ
『Insta360 GO 3』の魅力は、豊富に用意されたアクセサリを駆使することで、あらゆるシーンで使うことが出来る柔軟性にあります。
ピボットスタンド
ピボットスタンドは、スタンドと台座の2つで構成されています。
スタンドに設けられた三脚穴は一般的な形状なので、別の三脚を取り付けることが可能。自撮り棒みたいなものをセットすれば、長く伸ばして俯瞰映像を撮ることもできます。
台座をセットすれば自立するので、このまま撮影することも可能。
なお、アクションポッドを使わず、GO 3本体を直接スタンドにセットすることもできます。よく考えられてるなぁ…といった印象。
また、台座に付いているカバーを外すと粘着パッドが現れます。
この粘着パッドは洗って繰り返し使え、粘着力もかなりのもの。壁などの部分に取り付け俯瞰映像を撮ることができます。
簡易クリップ
簡易クリップは、その名の通りクリップ状になっておりGO 3を色んな場所に挟んで固定することができます。
帽子なんかに付けると、目線の高さに近くなるので子供に着けると面白い映像が撮れそうです。
磁気ペンダント
磁気ペンダントは、紐がついているマグネットの固定アクセサリ。
紐の長さを自由に調整でき、主に服の中に仕込んでGO 3を固定します。
実際にシャツの中に仕込んでみた様子。
完全にハンズフリーになり、両手が自在に使えるのはかなり便利。
付ける前は落ちないかな…と心配もしましたが、磁力は結構強力で簡単には落ちません。歩くのはもちろん、走っても問題ないくらいにしっかりと固定できます。
Insta360 GO 3の使用レビュー
実際に『Insta360 GO 3』を使い、使用感などを見ていきます。
アクションポッドが非常に便利
GO 3から新しく導入された「アクションポッド」ですが、実際に使ってみるとかなり便利です。
前モデルの場合撮影している映像はスマホアプリで確認する必要がありましたが、アクションポッドでしっかりとリアルタイムで映像を確認する事が出来るので、わざわざスマホを取り出す必要が無くなりました。
また、GO 3とアクションポッドはワイヤレスで映像の通信をしているようで、GO 3をアクションポッドに付け外しする際も映像が中断することがありません。
更にアクションポッドはバッテリーも兼ねているのも大きなメリット。GO 3単体だと45分しかバッテリーが持ちませんが、アクションポッドを併用すると最大170分もの長時間録画が可能になります。
このサイズで約3時間近く映像撮れるのであれば、様々なシーンの映像をこれだけで収められます。
アクションポッドに備えられているモニターは、2.2インチと小型ながらUIも分かりやすく、タッチ操作の反応も良好。
スマホと同じ様な操作感で、撮影モードの切替や各種設定変更も行えます。
画角は超広角でダイナミックな映像が撮れる
『Insta 360 GO 3』に搭載されているカメラは、35mm換算で11.24mmと超広角。
iPhone 14 Proの超広角レンズでも13mmくらいですからね、それを上回る超広角な画角なので広い空間をダイナミックに映すことが可能です。
画角は「リニア/アクション広角/超広角」と3種類のモードから選択可能。それぞれの特徴や適している撮影シーンは以下のとおりです。
モード | 特徴・適している撮影シーン |
---|---|
リニア | 魚眼の歪みがなく、自然な広角ビューで日常のアクティビティやビデオブログに適しています。 |
アクション広角 | 高さを高くすることでショット内で自分の体をよりよく映し、スピード感を与えることができます (サイクリング、ドライブ、スポーツ) |
超広角 | 登山やハイキングなどアウトドアスポーツの様な、広い視野が必要なシーンに適しています。 |
具体的な作例が以下の通り。
「リニア」は歪みのない素直な絵になっていますが、「アクション広角」や「超広角」は多少歪みがあるかなといった印象。
基本的には「リニア」が一番使いやすく、撮影シーンによって「アクション広角」「超広角」を使い分けるといういった使い方が良さそう。
手ブレ補正が超強力
『Insta360 GO 3』は手ブレ補正がかなり強力です。
実際に手ブレ補正がどのくらい効果があるのかを動画に収めました。
手ブレ補正無しでは歩く度に大きく映像が揺れますが、手ブレ補正を有効にするとジンバルを付けたのかと錯覚するくらいに滑らかな映像になります。
この辺りは流石アクションカメラだなという所。
手ブレ補正の強さは「オフ/標準/高/最大」と4段階あり、補正レベルを高くするとその分プレビュー画面の遅延が大きくなります。
一般的な街歩き程度であれば「標準」でも十分に効き目を感じることができ、マウンテンバイクなど激しいスポーツの場合「最大」などを選ぶと良いでしょう。
FreeFrame動画で様々なアスペクト比に切り出せる
撮影モードの中に「FreeFrame動画」というモードがあります。
こちらは前モデルで「プロモード」と呼ばれていたモードで、カメラ内では撮った映像を処理せず、後からアプリ上で手ブレ補正や色調整などを行うというもの。
撮影できる映像の解像度が、1440pの50fpsに制限されるという制約がありますが、FreeFrameモードで撮影した場合、後から16:9、9:16、1:1などのアスペクト比で自在に切り出せます。
1度の撮影で、Youtube用、TikTok用などそれぞれのサービスにあった大きさに切り出せるので、複数のSNSに投稿する動画クリエイターなら、その便利さを感じることが出来ると思います。
音声も十分にクリア
『Insta 360 GO 3』本体に内蔵されているマイクは、風切り音を軽減しクリアな音質で音声を収録することができます。
参考として、子供の歌声を収録してみた映像が以下です。
GO 3本体の内蔵マイクで収録しています。
どうでしょうかね?個人的には十分にクリアで実用的なんじゃないかと思います。音声に拘らない限り、Vlogなんかでも使えるレベルに達しているのではと思いました。
外部ストレージに非対応
『Insta 360 GO 3』は、SDカードなど外部ストレージには非対応です。最大2.7Kの30fpsで映像が撮影できる事もあり、結構すぐに容量がパンパンになります。
僕は今回64GBモデルをお借りしましたが、まず32GBモデルは結構厳しいと感じました。できれば64GBモデル、よりヘビーに使うなら128GBモデルを選んだほうが後々後悔しないのではないかと思いました。
撮影時は結構本体が熱くなる
近年、夏の暑さはどんどん厳しさを増していますが、そんな暑い中でGO 3を使う時は少し注意が必要です。
GO 3、アクションポッド共に動作温度は「-20℃〜40℃」となっていますが、夏場の日中であれば40℃近くになることも珍しくはありません。
実際35℃前後の中、外でしばらく撮影をしていましたが、結構GO 3本体が熱くなっており、大丈夫かな?と思う場面がありました。
映像が止まるとかフリーズするとかそういう事は無かったものの、炎天下での撮影は少し気を使う必要があると思います。
Insta360 GO 3のレビューまとめ
『Insta 360 GO 3』は、親指サイズの超小型軽量なアクションカメラです。
今回僕個人としては初めて”アクションカメラ”を使ってみましたが、想像以上に使いやすいなと感じました。
本体が非常に小さく持ち運びやすい上、豊富に用意されたアクセサリ類を使うことでハンズフリー撮影ができ、何なら子供を抱っこしながらでも撮影ができます。
子供自身に取り付けて遊具で遊ぶ時の映像なんかを収めるのも良いですね。大人になった今では絶対に撮れないような面白い映像も撮れます。
本来のアクションカメラとしての使い方だけでなく、アイディア次第で様々な撮影ができるマルチなカメラに仕上がっている『Insta 360 GO 3』。
スポーツやアウトドアをする人だけでなく、日常を映すカメラとしてもオススメの製品だと感じました。
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