コロナ禍の影響で、外出を控え自宅で過ごす機会が増えている方も多いと思います。
自宅での楽しみ方は様々ありますが「映画鑑賞」「スポーツ鑑賞」「ゲーム」なども楽しみ方の一つ。
これらをより楽しむなら大画面で楽しみたいですよね。
そこで今注目されているのが、テレビよりも大画面の映像が楽しめる「ホームプロジェクター」。テレビでは中々実現が難しい100インチを超える大きさで映画やゲームを楽しむことが出来るので、使ってみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
ただ、プロジェクターって「4K対応」など性能が良いものだとその分、本体が大きく、重くなるので設置する場所が難しいというのが悩みどころです。
そんな悩みを解決してくれそうなプロジェクターが、今回紹介する『BenQ GK100』。この製品は、以下の特徴を持ったプロジェクターです。
今までの「大きい、重い、設置が大変」といったプロジェクターの常識を変える『BenQ GK100』を実際に使ってみましたので、使用感や、どれぐらい映像が綺麗なのか、メリット・デリットなどを詳しくレビューしていきます。
小型で高性能なプロジェクターを探している方は、ぜひ最後までご覧ください。
本記事は、ベンキュージャパン様より製品をお借りし、作成しています。
タップできる目次
BenQ GK100とは
『BenQ GK100』は、BenQ社が販売している4K対応の短焦点ホームプロジェクターです。
一般的に「4K」に対応しているプロジェクターは、本体が大きい、重い、デザインは無骨であまりおしゃれなものは無いなどの不満点がありましたが、この『BenQ GK100』はキューブ型の外観で、どのようなインテリアにも調和するデザインが特徴です。
実際に2020年グッドデザイン賞を獲得しており、シンプルで研ぎ澄まされたデザインは各方面から高い評価を得ています。
BenQ(ベンキュー)とは
BenQという会社は、パソコン用の液晶ディスプレイを数多く販売しているメーカーで、パソコンに詳しい人だったら知っている方も多いと思います。高品質ながら手に取りやすい価格という事もあり、実際にBenQのディスプレイを使っている方も多いのではないでしょうか?
そんなBenQは、プロジェクターにもかなり力を入れています。家庭で楽しめるホームシネマ用の他にも、ビジネスシーンで使える業務用プロジェクターや教育現場向けのプロジェクターなど、幅広く展開しており、DLPプロジェクターでは12年連続世界シェアNo.1を達成しています。
また、4Kプロジェクター市場では3年連続日本トップシェアを獲得しているなど、プロジェクター市場において非常に高い存在感を示しているメーカーです。
スペック
BenQ GK100 | |
---|---|
解像度 | 4K UHD(3840×2160画素) |
輝度 | 1000ANSIルーメン |
コントラスト比 | 100,000:1 |
アスペクト比 | 16:9 |
色再現性 | 約10億7000万色(Rec.709 98%) |
HDR | HDR10対応 |
光源 | LED光源 |
光源寿命 | 最大20,000時間/30,000時間(ノーマル/エコ) |
オートフォーカス | あり |
スピーカー | 10W ×2 treVolo |
OS | Android 6.0 |
サイズ | 195×224×195mm |
重量 | 約4.1kg |
『BenQ GK100』は、そのデザイン性の高さが特徴ですが、デザインだけではなく性能面でも妥協はありません。
3840×2160という4K解像度で映し出せる上に、明るさは1000ANSIルーメン、コントラスト比が100,000:1、HDR10対応、高音質スピーカー×2内蔵と、ホームプロジェクターに求められている性能は満たしています。
BenQ GK100の開封と本体外観
『BenQ GK100』を開封して、パッケージ内容や本体外観・サイズ感を見ていきます。
ダンボールを開けると、本体と付属品類はしっかりと発泡スチロールで保護されていました。
パッケージ内容
パッケージ内容は上記の通り。
電源アダプタは180Wの出力が可能。サイズは約16.6×8×2.5cmとなっており、ノートパソコンに付属してくるものと似たサイズ感です。小さくはありませんが、高さは抑えられているので、そこまでゴツい印象はありません。
電源アダプターと電源ケーブルは合計で3m近い長さがあるので、設置場所に困ることはなさそう。
付属してくるリモコンは、単4電池2本で動作。『BenQ GK100』は、本体に操作ボタンが無いので、基本的にはこのリモコンで操作します。
付属するクイックスタートガイド。日本語表記はありませんが、そもそもセットアップ自体が簡単なのでイラストだけでも十分に理解できます。
本体外観・サイズ感
『BenQ GK100』本体の外観やサイズ感を見ていきます。
どうですか?この一見プロジェクターには見えないデザイン。
本体の形状はあまりプロジェクターでは見かけないキューブ型。本体色が白で、レンズ以外に目立った装飾が無いクリーンなデザインなので、どんなインテリアともマッチしそう。
本体サイズは、約195×224×195mm。4K対応なホームプロジェクターとしては比較的コンパクト。ただ、持ち運んで使うというほどの小ささでは無いので、基本的には据え置きで使います。
本体の天面は、「電源ボタン」「ライトボタン」「Bluetoothボタン」のみとかなりシンプル。アイコン以外に文字や装飾が無く、すごくスッキリとしたデザインです。
どのような場所に置いてもインテリアと調和してくれそうですね。
本体後方に10Wのスピーカーが両側に内蔵されています。
ここに搭載されている「treVolo」は、BenQが手掛けるBluetoothオーディオシステムの事。かつてBenQでは「treVolo」という名前のBluetoothスピーカーを販売していた事があり、クリアで自然なサウンドが高い評価を得ていましたが、その時の経験や技術が活かされたスピーカーが『BenQ GK100』に内蔵されています。
映像を出力していない時には、Bluetoothスピーカーとしても使うことが出来るので、リビングに置いて日常的に活用することも可能となっています。
『BenQ GK100』は、台座部分に最大8度の角度が付けられます。これにより、リビングの低い位置に置いても大きな画面で投写することが可能。
本体背面側には、インターフェース類と、排気口、電源ケーブルの差込口があります。
背面上部にあるインターフェース。マグネット式になっている端子カバーを外すと各種ポートにアクセスできます。
用意されているインターフェースは、以下の通り。
インターフェースはかなりの充実具合。
色んな端末を繋げて『BenQ GK100』で再生することが出来る他、SPDIF(光デジタル端子)もそなえているので、AVアンプや外部スピーカーに接続するとより本格的なホームシアター空間を作ることが出来ます。
『BenQ GK100』本体自体には無線LANに接続する機能はありませんが、付属する「ワイヤレスドングル」を差し込む事により、Wi-Fiに接続が可能。
ワイヤレスドングルは「IEEE 802.11a/b/g/n/ac」に対応しており、差し込む事でネットに繋げて各種コンテンツを楽しむことが出来ます。
本体背面に電源ケーブルを繋げば、すぐに使い始めることができます。
BenQ GK100の使用レビュー
『BenQ GK100』を使ってみて、操作感や画質などを確認していきます。使用環境としては、6畳ほどの部屋に置いて、2mほど先の壁に向かって投写してみました。
本体右端にある電源ボタンを押すか、リモコンで電源ボタンを押すと、本体が起動します。
電源ボタン横にあるのは「ライトボタン」。こちらを押すと台座部分が光ります。
このような感じで台座が柔らかく光ってくれます。明るさの調整は出来ませんが、雰囲気ある感じで綺麗に光るので、間接照明としても優れていますね。
電源がオンになると、まずBenQのロゴマークが出て起動します。起動までは少し時間がかかる印象です。
起動するとオートフォーカスが実行され、自動的にピント調整をしてくれます。いちいち手で設定する必要が無いので非常に快適。
立ち上がるとこのようなホーム画面が表示されます。OSはAndroidを搭載しています。
ただ、搭載されているOSはAndroid6.0。今どきの製品にしてはバージョンが古いなぁという印象です。
アプリストアは純正のGoogle Playではなく「AptoideTV」というサードパーティ製。そのためアプリの数は純正よりも限られています。
ただ、Youtubeは「Smart YoutubeTV」というアプリがあるので、そちらをダウンロードすれば問題なく視聴可能。
実際にYoutubeを再生してみましたが大画面で見るYoutubeは非常に迫力があります。『BenQ GK100』本体から、投写している壁までの距離は約2m強なので約120インチ相当にもなり、これはテレビでは中々実現できない圧倒的なサイズ感です。
Smert YoutubeTVの設定に注意
しばらく大画面でYoutubeの4K動画を再生し大画面の迫力を楽しんでいましたが、ずっと見ていると4Kにしてはあまり解像感が無いように感じました。
うーん、こんなものなのかな?と思いましたが、見ている動画の画質設定を確認してみると、4K動画を再生しているはずなのに画質はフルHD(1920×1080)になっています。
回線速度の問題かと思い、LANケーブルを使った有線接続も試してみましたが、変わらずフルHD画質のまま。色々と調べてみた所「Smart YoutubeTV」で4K動画を再生する場合、別途設定が必要でした。
「Smart YoutubeTV」は起動時にリモコンの「BACKボタン」を押すことで、より細かい設定が可能となります。
色々と設定項目がありますが、4K動画を見るためには「LITE: Unlock all codecs (4K)(Impace performance)」にチェックが必要でした。
改めて4K動画を見てみると明らかに解像度が高く、建物の細かい部分までしっかりと描写されているのが分かります。
画質の設定を確認してみると、ちゃんと2160p(4K)になっていました。
ただ、やはり設定画面に「Impace performance」という文字があった通り、4K動画の再生は負荷が高いらしく、動画はカクつきがあるように感じます。快適な視聴という意味ではフルHDくらいに留めておいた方が良さそうです。
ポテンシャルを引き出すにはFire TV Stick 4Kなどを使うのがオススメ
『BenQ GK100』単体でもYoutubeの視聴は可能ですが、そのポテンシャルを引き出すためには『Fire TV Stick』や『Chromecast with Google TV』の様な映像デバイスを使うのがオススメ。
HDMIやUSB-Cなどのインターフェースが充実しているので、映像デバイスを差し込むだけでNetflixやhuluなどの動画配信サービスを楽しむことができます。
という事で、持っている『Fire TV Stick 4K』を差し込んでみようと思ったのですが、本体に引っかかってしまい、うまく接続出来ませんでした。
ここで登場するのが『Fire TV Stick 4K』購入時に付属してきたHDMI延長ケーブル。
この延長ケーブルを使うことにより、無事に『BenQ GK100』と『Fire TV Stick 4K』が接続できました。
Fire TV Stick 4Kで4Kコンテンツを見てみる
Amazonのprime videoには、4Kコンテンツが沢山あるので、幾つか見てみました。
ちゃんと表記が「Ultra HD」となっており、4Kで表示出来ているのが分かります。(ちなみに、フルHDの場合は、HDのみの表記となります)
また、『BenQ GK100』はHDRにも対応しているので、対応コンテンツであればより色鮮やかな表現で動画を見ることが出来ます。
Fire TV Stick 4Kを使いYoutubeを見てみる
『BenQ GK100』単体でもYoutubeは見れますが、『Fire TV Stick 4K』を使うことで、より快適に視聴することが出来ます。
『Fire TV Stick 4K』の場合、4K映像を流していてもカクつきが少なく、滑らかな映像を見ることが出来ました。
画質の設定を見ると「2160p60 HDR」、つまり4K 60FPSで再生出来ている事が確認できます。この画質は本当に綺麗でしばらく映像を見入ってしまいました。
こうして見ていると、元ソースの綺麗さはもちろんですが『BenQ GK100』は4Kコンテンツを余すとこなく表現できる高いポテンシャルを持っているのが分かります。
短焦点なので、狭い空間でも大画面を実現
『BenQ GK100』は、焦点距離が短い「短焦点」モデルです。
一般的なプロジェクターは100インチを投写するのに2.5〜3mほどの距離が必要なのに対し、1.77mで100インチの投写が可能。あまり広くない部屋でも存分にプロジェクターの大画面を楽しめることが出来ます。
我が家も約2m強ほどの距離で投写していますが、これで120インチ相当の大画面を実現出来ています。6畳程度の部屋でもこれだけの迫力で楽しめるので、あまり居住空間の広くない日本の家庭に非常にマッチしているプロジェクターと言えます。
画質が綺麗で明るい
4K動画を見ると特に感じるのですが、やはり解像度が高く非常に画質は綺麗です。色再現性も高く、正確に色鮮やかな映像を映し出してくれます。画面の明るさも1000ANSIルーメンとホームプロジェクターとしては必要十分。
またLED光源を採用しているので、20,000時間という長寿命を実現している他、従来のプロジェクターより発熱が少なく、本体が熱くなりにくいのが特徴。さらにブルーライト軽減機能を搭載しており、目にも優しいので、子どもがいる家庭でも安心して使うことが出来ます。
動作音が静か
一般的なプロジェクターって動作時には結構大きい排熱音がするものですが、『BenQ GK100』は光源にLEDを採用しているので発熱が少なく、最大で29dBAと静音性に優れています。
実際に本体を動かしていても動作音はあまり気にならないレベル。もちろん全く無音というわけではなく、サーといった排熱音はするのですが、何か試聴している間は一切気にならないと思います。
思ったより音が広がる
内蔵スピーカーは、BenQが手掛ける「treVolo」スピーカーが2基搭載されている事もあり、サイズの割には音の広がりは良いように感じました。
音量を上げても音割れも発生しないので、なかなか性能は良さそうです。
BenQ GK100のレビューまとめ
『BenQ GK100』は、一般的なプロジェクターにはあまり無いキューブ型のデザインで2020年度のグッドデザイン賞を受賞するなど、デザイン性に優れたホームプロジェクターです。
もちろんデザインだけではなく、映し出される映像は高いカラー精度と相まって、非常に綺麗。しかも焦点距離が短く1.77mで約100インチの映像を投写できるので、狭い日本の住宅環境にもマッチしています。
1点残念なのはOSのバージョンが古いのに加え、サードパーティ製のアプリストアは使い勝手が今ひとつという所。ただ、その点も『Fire TV Stick 4K』などの映像出力デバイスを併用することで、問題は解消されます。
インテリアを邪魔しないデザインの高いプロジェクターが欲しいという方に『BenQ GK100』は非常にオススメのモデルです。
普段はテレビでYoutubeを見ている子どもに120インチ相当の大画面で見せた所、めっちゃ興奮していましたw
こういったホームプロジェクターがあると家族全員で映像やアニメなどを楽しめるので良いですね。自宅での時間をより充実させたいと考えている方に『BenQ GK100』はオススメです。
High Dynamic Renge(ハイダイナミックレンジ)の略称で、従来のSDR(スタンダードダイナミックレンジ)よりも広い明るさの幅を表現できる表示技術の事。これにより、黒つぶれや白飛びしにくく、より自然でリアルな描写が可能となります。