在宅ワーク、スマホやタブレットでの動画視聴、オンラインゲーム、スマートデバイスなど、ネットワークに繋がるデバイスって増え続けていますよね。
そこでよく問題になってくるのが「速度の低下」や「電波がなかなか届かない」といった事。特に、一軒家などで何人も同時にネットを使うと、その問題はより深刻です。
そこでオススメしたいのが2022年12月に発売になったばかりの「メッシュWi-Fi」「Wi-Fi 6E」に対応した『TP-Link Deco XE75』というメッシュWi-Fiルーター。
『TP-Link Deco XE75』は、最新規格「Wi-Fi 6E」に対応し6GHz帯をルーター間を繋ぐ”バックホール”として利用することで、干渉を受けづらい安定した高速メッシュネットワークを構築できるという最新のルーターです。
僕は現在「NURO 光 for マンション」を使っているのですが、ルーターを『TP-Link Deco XE75』に変えるだけで100Mbps近く通信速度が速くなりました…!
今回『TP-Link Deco XE75』を試す機会を頂きましたので、製品の特徴や、使い勝手、詳しい計測結果などを詳しくレビューしていきます。
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
なお、記事内容についてメーカー様からの指示は無く、率直な意見・感想を記載しています。
タップできる目次
TP-Link Deco XE75とは?
Wi-Fiルーターの世界トップシェアを誇る「TP-Link(ティーピーリンク)」から、2022年12月に新しく販売されたメッシュWi-Fiルーターが『TP-Link Deco XE75』。
同社として初の「Wi-Fi 6E」に対応したメッシュWi−Fiルーターになります。
Wi-Fi 6Eとは何か
『TP-Link Deco XE75』が対応している「Wi-Fi 6E」とは、今までの「Wi-Fi 6」で使っていた周波数帯である2.4GHz帯/5GHz帯に加えて、新しく6GHz帯を使えるようにしたもの。
「Wi-Fi 6」と規格的には同じなので、最大速度などは変わらないものの、様々なデバイスに利用され混雑している2.4GHz帯/5GHz帯を回避する事ができます。
日本では2022年9月2日に認可されたばかりなので、現状6GHz帯を使っている人はほぼいません。そのため、外部から干渉を受けることがない安定した通信を行えます。
Wi-Fi 6E対応端末を持っていなくても恩恵がある
メリットが大きい「Wi-Fi 6E」ですが、2022年12月時点で対応している端末は数えられるほどしかありません。
iPhoneは最新の14シリーズでも非対応ですし、Androidも「Pixel6/7」「Zenfone 9」「Galaxy S22+」くらいしか対応していません。
では、Wi-Fi 6Eって意味ないのでは?と思うかもしれませんが、『TP-Link Deco XE75』の場合はルーター同士の通信(バックホール)に6GHz帯を使うことで、外部の干渉を受けない安定したネットワークの構築を実現しています。
ルーター間の通信ってメッシュネットワークの”キモ”となる部分なので、安定した通信は必須。『TP-Link Deco XE75』なら現状ほとんど使っている人のいない6GHz帯を優先的に使うことが出来ます。
もちろん、将来的に「Wi-Fi 6E」対応の端末を購入した場合は、「Wi-Fi 6E」接続して使うことも可能です。
主な特徴
TP-Link Deco XE75 | |
---|---|
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6E IEEE 802.11ax(6GHz) IEEE 802.11ax/ac/n/a(5GHz) IEEE 802.11ax/n/b/g(2.4GHz) |
Wi-Fi速度 | 6GHz:2402Mbps(802.11ax, HE160) 5GHz:2402Mbps(802.11ax, HE160) 2.4GHz:574Mbps(802.11ax) |
Wi-Fi範囲 | 1~3LDK(1パック) 3~5LDK(2パック) |
Wi-Fi性能 | トライバンド 2×2 MU-MIMO OFDMA 6ストリーム |
動作モード | ルーターモード ブリッジモード |
有線ポート | ギガビットポート×3 |
Wi-Fi暗号化 | WPA-Personal WPA2-Personal WPA3-Personal |
ネットワークセキュリティ | SPIファイアウォール アクセスコントロール HomeShieldセキュリティ リアルタイムIoT 保護 悪意のあるサイトのブロック 侵入防止システム DDoS攻撃の防止 ホームネットワークスキャナー |
WANタイプ | 動的 IP 静的IP PPPoE PPTP L2TP |
サイズ | 105 × 105 × 169 mm |
『TP-Link Deco XE75』の主な特徴は上記の通り。
TP-LinkからはメッシュWi-Fiルーターとして様々な製品が販売されていますが、その中でもこの「Deco」シリーズは、白を基調としたシンプルなデザインで、インテリアと調和するのが特徴となっています。
そんな「Deco」シリーズから登場した本製品『Deco XE75』は、シリーズならではのシンプルなデザインを踏襲しつつも、最新規格である「Wi-Fi 6E」に対応し、性能面で強化されています。
それでは、実際にパッケージを開封して、同梱物や本体デザインをチェックしていきます。
パッケージの内容
メッシュWi-Fiは、複数台のルーター本体を組み合わせて使うのが一般的という事で、今回はルーター本体(ユニット)が2台セットになっている「2パック」のものを使い、レビューしていきます。
パッケージの内容は上記の通り。
付属のかんたん設定ガイドは多言語対応されており、日本語での表記もありますが、そこまで詳細な説明はありません。
そもそもセットアップ自体が専用アプリに従うだけで完了するので、細かい説明は必要ないようです。
本体デザイン・サイズ感
『TP-Link Deco XE75』の本体デザインやサイズ感を見ていきます。
ルーターの形状はDecoシリーズお馴染みのシンプルな円形。
ゲーミングルーターの様に沢山アンテナが生えていないので、リビングに置いても存在感が少なくインテリアと調和します。
本体表面には「DECO 6E」という文字が見え、Wi-Fi 6Eに対応していることが分かります。
背面のインターフェース部分には、電源プラグ差込口と1GbpsのLANポートが3つ備えられています。
上部は特徴的な円状のデザイン。中央にはTP-Linkのロゴがあります。
『Deco X60』なんかは、ルーター上部も白に統一されていたのですが、本製品は黒色になっています。
どうやら放熱目的でこのような色やデザインになっているみたいですが、個人的には全て真っ白の方が好みですね。
大きさは「105 × 105 × 169 mm」となっており、高さは500mlペットボトルよりも少し低いサイズ感。
高性能なルーターって本体も大きく場所をとるのが難点ですが『TP-Link Deco XE75』はそこまで大きくないので、設置場所の自由度は高そう。
付属の電源アダプタ。大きさはそこそこあります。
ロゴが刻印されていますが目立たず、全体的には真っ白でスッキリとしたデザインなのは良いですね。
TP-Link Deco XE75の使い方と使用レビュー
『TP-Link Deco XE75』を実際に使い、メッシュネットワークを構築してみます。
セットアップで必要になるのは専用アプリ「TP-Link Deco」。無料でダウンロードできます。
TP-Link Deco
TP-LINK無料posted withアプリーチ
このアプリ、説明がとても丁寧だと感じました。
モデムとルーターをどのように繋げば良いのかをちゃんと図解してくれるので、ケーブル繋ぐのが苦手…という方でも迷わずセットアップが出来ます。
アプリの画面に従い、モデムと『TP-Link Deco XE75』をLANケーブルで繋げました。
ルーターの中には、モデムから伸ばしたLANケーブルは決められたポートに繋げないといけない製品もありますが、『TP-Link Deco XE75』はWAN(インターネット回線)/LANを自動で判別してくれるので、どのポートに挿しても問題ありません。
ちょっと気になったのは、電源アタプタの向き。
横向きなので電源タップを使っている場合は干渉しづらく便利なのですが、壁コンセントに直接刺す場合は結構横にはみ出るので、周囲に十分な空きが必要です。
その後のセットアップも本体にあるLEDランプの色で状態を教えてくれるので、それに従っていくだけでOK。
実際にセットアップしてみましたが、あまりにも簡単に完了したので拍子抜けしたほど。
セットアップ後のネットワーク管理もアプリから行えます。
ルーター同士がどう繋がって、どのルーターにどの端末が接続してるのかが一目瞭然で、非常に分かりやすい印象。
無線ネットワークって目に見えないものなので、このようにネットワークの状態を可視化してくれるのはすごく安心感があります。
僕は、過去にもメッシュWi-Fiルーター『LINKSYS VELOP』を使ったことがありますが、アプリに若干のクセがあり設定が少しわかりにくい部分がありました。
この「TP-Link Deco」アプリは、難しい用語が登場せず、誰にでも分かりやすく使いやすいものになっています。
「ネットワーク設定」「メッシュWi-Fi」「Wi-Fi 6E」とか聞くと、なんだか難しそうに感じると思いますが、ネットワークに詳しくない人こそ「TP-Link Deco」シリーズを使ったほうが良いのでは…と感じました。
TP-Link Deco XE75の速度を計測
気になる実際の速度を計測していきます。
詳しい計測条件は以下の通り。
今まで使っていたONU一体型ルーター「SONY NSD-G1000T」と「TP-Link Deco XE75」の両方で3回計測し、平均値をとりました。
自宅のざっくりとした間取りと、ルーターの設置場所、及び計測場所です。
計測場所 | SONY NSD-G1000T | TP-Link Deco XE75 |
---|---|---|
①仕事場 | DOWN:514.2Mbps UP:409.6Mbps | DOWN:639.5Mbps UP:387.7Mbps |
②リビング | DOWN:397.5Mbps UP:411.2Mbps | DOWN:504.4Mbps UP:426.0Mbps |
③寝室 | DOWN:563.0Mbps UP:465.7Mbps | DOWN:630.5Mbps UP:441.9Mbps |
④お風呂場 | DOWN:404.2Mbps UP:377.7Mbps | DOWN:503.5Mbps UP:348.8Mbps |
計測結果を眺めてみると、アップロード速度はそれほど大差ないものの、ダウンロード速度は確実に『TP-Link Deco XE75』の方が速いことが分かります。
NURO光に付属する「SONY NSD-G1000T」ってかなり高性能なルーターなので、内心これを超えることは無いと思っていただけに、この結果は結構驚きました。
電波の通りにくそうなお風呂場でも安定して高速通信が出来ており、今までよりも100Mbps近く速くなっているのは凄い…
『TP-Link Deco XE75』の実力の高さを示す結果となりました。
TP-Link Deco XE75のレビューまとめ
『TP-Link Deco XE75』は、TP-Link初となる「Wi-Fi 6E」に対応したメッシュWi-Fiルーターです。対応端末を持っていなくとも、バックホールとして6GHz帯を使うことにより、干渉を受けづらい安定した高速メッシュネットワークが構築できます。
実際に速度を計測してみると、今まで使っていたルーターよりも100Mbps近い速度の向上が確認できるなど、実力の高さを垣間見る結果となりました。
こんな人にオススメ
『TP-Link Deco XE75』はメッシュWi-Fiなので、一軒家や何部屋もあるマンションなど、比較的広めの空間で安定したネットワーク環境を構築したい場合に向いている製品です。
特に家族みんなで同時にWi-Fiを使うなど、接続するデバイスが多い場合、外部の干渉を受けづらい6GHz帯を利用できる『TP-Link Deco XE75』は導入のメリットが大きいと思います。
今後「Wi-Fi 6E」に対応するデバイスが増えていくことを考えると、将来性が高く、長い期間活躍してくれることは間違いありません。
今からメッシュWi-Fiを導入したいと考えている場合『TP-Link Deco XE75』は、現在最も有力な選択肢と言えそうです。
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