LINKSYS VELOP レビュー/家の隅々まで安定して高速通信が出来る、デザインに優れたWi-Fiルーター
LINKSYS VELOP レビュー/家の隅々まで安定して高速通信が出来る、デザインに優れたWi-Fiルーター

現在は、ほとんどの家庭がWi-Fiルーターでインターネットが使えるようにしていると思いますが、Wi-Fiルーターからの距離や壁によって速度が落ちたり、途切れたりする事があります。

そんなWi-Fiを隅々まで届かせるようにしてくれると評判なのが「メッシュWi-Fi」。これは複数のWi-Fiルーターを使い、網目状にネットワークを張り巡らす事によって、何処に居ても安定して通信する事が出来るという技術。

今回そんな「メッシュWi-Fi」に対応したWi-Fiルーター『LINKSYS VELOP』を購入しました。

この製品は、

  • 家中隅々まで安定した高速通信が出来る「メッシュネットワーク」対応のルーター
  • Appleが唯一AppleStoreで取り扱うルーター
  • 秀逸な専用アプリにより、知識が無くても簡単にセットアップ可能

といった特徴があります。セットアップした様子や、設置後に速度がどのくらい出ているかなどを詳しくレビューしていきます。

LINKSYS VELOPとは?

『LINKSYS VELOP(リンクシス ヴェロップ)』とは、メッシュWiFi対応ルーターです。メッシュWiFiとは、「網目状に張り巡らされたWi-Fiネットワーク」の事で、複数台のルーターを使い、家中くまなくWi-Fiの電波を飛ばせるという特徴があります。

一口に「メッシュWi-Fi対応ルーター」と言っても、現在はバッファローやTP-Linkなど様々なメーカーから販売されていますが、この『LINKSYS VELOP』は、AppleStoreで唯一取り扱っているメッシュWi-Fiルーターという特徴があります。

Appleは以前まで自社で「AirMacシリーズ」というWi-Fiルーターを販売していましたが、現在は販売を中止してしまいました。その代わりとして用意されたのがこの『LINKSYS VELOP』ということになります。AppleStoreで取り扱っているという事もあり、デザイン性・機能性においてAppleが唯一認めたWi-Fiルーターと言っても過言ではありません。

LINKSYSとは

LINKSYSというメーカーは、日本国内だとあまり聞いたことが無い名前かもしれませんが、1988年にアメリカで設立され「米国のインターネット関連事業で最も成功している会社のひとつ」と評価されるほど高い信頼性を誇るメーカーです。

現在では、スマートフォン関連の製品を多く販売するBelkinに買収されており、LINKSYSブランドは継続したまま日本市場に製品を販売しています。

LINKSYS VELOPのスペック

LINKSYS VELOP
デュアルバンドトライバンド
対応規格【2.4GHz帯】IEEE 802.11b/g/n
【5GHz帯】IEEE 802.11n/ac
バンド数2.4GHz(400Mbps)×1
5GHz(867Mbps)×1
2.4GHz(400Mbps)×1
5GHz(867Mbps)×2
内蔵アンテナ3基6基
セキュリティWPA2パーソナル暗号化
CPU716MHzクアッドコア
メモリ256MB+フラッシュメモリ512MB+フラッシュメモリ
本体サイズ約7.8×7.8×13.9cm(各ノード)約7.8×7.8×18.5cm(各ノード)
IPv6対応

LINKSYS VELOP』には、2.4GHz(400Mbps)+5GHz(867Mbps)の2つの電波を利用する「デュアルバンド」の製品と、2.4GHz(400Mbps)+5GHz(867Mbps)+5GHz(867Mbps)の3つの電波を利用する「トライバンド」の2種類製品が存在します。

「デュアルバンド」の場合、2.4GHz帯と5GHz帯で1つずつしか電波が無いため、接続する機器が多くなると帯域が不足して速度が低下する事があります。

一方で「トライバンド」の場合は2.4GHz帯が1つ、5GHz帯が2つ利用できるので、接続機器が多くなっても帯域が足りなくなる事が無く、安定した速度で通信が出来るというメリットがあります。

当然「トライバンド」の方が本体価格が高くなってしまうので、接続するデバイスの数や、人数などによってどちらを選択するか選ぶ必要がありますが、最近ではあらゆるものがネットワークに繋がるようになってきているので、個人的には「トライバンド」を選んでおく方が良いのではないかと思います。

LINKSYS VELOPの開封とパッケージ内容

LINKSYS VELOP』を開封してパッケージ内容を確認していきます。

パッケージ

LINKSYS VELOPのパッケージ

パッケージはこのようなデザイン。今回購入したのは「トライバンド」のルーター本体(ノード)が3つパックになっているものです。最大通信範囲は550㎡で、3LDKや一戸建て向け住宅に適した、広範囲をカバーできるものとなっています。

LINKSYS VELOPのパッケージを開封

外箱を開封すると、付属品類が収納されたものと、本体(ノード)が3つ収められています。

LINKSYS VELOP本体が3つ収められています

セットアップガイドの下にはLANケーブルが。付属するLANケーブルは平べったいタイプのものが付属しています。色も本体に合わせて白いので、デザインの統一感があって良いですね。

電源アダプターも本体に合わせて3つ付属

LANケーブルの下には、電源アダプタが。各ノード用として3つ収められています。

パッケージ内容

LINKSYS LEVOP パッケージ内容
  • LINKSYS LEVOP 本体 3台
  • 電源アダプタ 3台
  • LANケーブル 1本
  • セットアップガイド
  • 説明書CD(8cmサイズ)

となっています。

LINKSYS VELOP本体

LINKSYS VELOP』本体を見ていきます。

LINKSYS VELOP本体

本体はこのようなタワー型の形。一般的なWi-Fiルーターってアンテナが生えていたり、黒くてゴツいようなデザインの製品が多い中『LINKSYS VELOP』は非常にシンプルでスタイリッシュなデザインとなっています。

こういったデザイン性能の高さが、AppleStoreで扱われている要因の一つなのは間違い無さそうです。

LINKSYS VELOP本体上部

本体上部は、通気口が空いており熱を逃がすような設計。また、左下に見える丸い箇所はLEDランプになっており、このLEDランプの色によって、ネットワークの状態が正しいのかどうかを教えてくれます。

LINKSYS VELOP本体底面

本体底面には、電源ボタンやLANポートなどが全てまとまっています。電源ケーブルやLANケーブルなども全てこの中に隠す事が出来るので、部屋に置いた時にゴチャゴチャしないような設計となっています。

LINKSYS VELOPの電源アダプタ

付属してくる電源アダプタ。電源アダプタのサイズ自体はそこそこ大きいのですが、角ばったデザインと、白い色なので、非常にスタイリッシュですね。こういった付属品の部分にまでちゃんと気を配ってデザインされているのは非常に好感が持てます。

LINKSYS VELOPと電源アダプタを繋げた様子

電源アダプタと本体を繋げてみた様子です。電源アダプタがスタイリッシュな見た目で、インテリアを邪魔しないのが良いですね。この写真では電源ケーブルを収納していませんが、余った分は本体の底面に収納できるので、設置場所を決めてしまえばもっとスッキリと見せることが出来ます。

LINKSYS VELOPは本体上部のLEDランプの色で状態が分かる

電源を入れると、本体上部のLEDランプが光って本体の状況を確認することができます。起動直後なので、青く点滅していますが、未セットアップなので、この後紫に点灯します。

LINKSYS VELOPのセットアップ

実際に使えるように『LINKSYS VELOP』をセットアップしていきます。

セットアップは全て専用のアプリを使って行います。そのためスマートフォン、もしくはタブレットが必須となっている点は注意が必要です。

Linksys

Linksys

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アプリが必須ではありますが、アプリ自体の出来が非常に良く、分かりやすい説明で次に何をすれば良いのかを教えてくれるので、ネットワークに詳しくない人でも簡単にセットアップが出来ます。

各ノードをどの位置に置けば効率的に電波が広がるかを教えてくれます。

また、次に何をすれば良いのかをビジュアルで教えてくれるので、非常に分かりやすいですね。ネットワークの設定と聞くと、複雑な印象がありますが『LINKSYS VELOP』はネットワークに詳しくない人でも簡単にセットアップが出来ます。

セットアップの最中も、ノード本体に付いているLEDランプの色で状態を確認できます。仮にセットアップが失敗したとしても、アプリでどのように対応すれば良いのかを教えてくれるので、迷うこと無くセットアップができるという点は素晴らしいの一言です。

今回は3台のノードをセットアップしましたが、1時間もかからずに終わりました。セットアップ自体も自分ですることはそれほど多くなく、ノードを設置してアプリの方で設定完了を待つだけなので、手間がかかった印象はありません。

LINKSYS VELOP専用アプリでできること

それでは各ノードの設定が出来たので、アプリで出来ることを見ていきます。

各ノードには名前を付けることが出来るので「リビング」や「書斎」など分かりやすい名前を付けておくと良いですね。

アプリのダッシュボードではネットワークの状態を確認することが出来る上、ネットワークに接続されているデバイスと、それらがどの周波数帯に接続しているかの確認が出来ます。

また、それぞれのデバイス名を個別に設定できるので、名前を付けておくと何がネットワークに接続されているかが分かり、管理がしやすくなります。

優先デバイスの設定

アプリから最大3つまで「優先するデバイス」の設定が出来ます。

「優先デバイス」に設定されたものは、より優先的にネットワークの帯域を使うことが出来るので、ネットワーク速度低下防止や安定性向上に繋がります。

家族全員でネットワークは共有するけど、自分の仕事で使うものは優先させたい、みたいなニーズに答えてくれる機能ですね。接続するデバイスが多くなってきた時に役に立ちそうな機能です。

ペアレンタルコントロール機能

小さい子供がいる家庭で役に立ちそうなのが「ペアレンタルコントロール機能」

無料と有料の機能があり、無料で出来る範囲としては、

  • スケジュールによるインターネットアクセスの停止
  • 特定のWebサイトを禁止

といったものが使え、「夜8時以降はスマートフォンを使えなくする」などの制限をすることが出来ます。

有料のLinksys Shieldを使えばもっと手軽にフィルタリング可能

無料だと、時間による制限か、特定のURLに対しての制限しかできません。有害なサイトのURLを全て一つ一つ制限していくのはかなり非現実的で手間がかかります。

そこで検討したいのが有料によるフィルタリング機能「Linksys Shield」こちらは年5,600円という金額はかかりますが、年齢に応じて自動的に有害なコンテンツから保護してくれます。

例えば、幼児〜小学校低学年(0〜8歳)向けのフィルターを使った場合、「ショッピング」「ソーシャルメディア」「政治的」「アダルトコンテンツ」がブロックされるので、安心して子供にインターネットを使わせることが可能。

また、任意でカテゴリ毎に許可・禁止の設定がカスタマイズ出来る柔軟性もあるので、子供が居る家庭で役立ちそうです。

LINKSYS VELOPの速度を計測

実際に『LINKSYS VELOP』を使うと、どの程度速度が出るのかを実際に計測してみます。

家で使っているネットワーク回線は、光コラボレーションの「So-net光プラス」で、NTTのフレッツ光回線を使った最大1Gbpsまでの速度がでる回線です。

また比較対象として、今まで使っていたWi-Fiルーター IODATA「WN-AX1167GR2」と比較しています。こちらのルーターはIEEE802.11acに対応し、最大867Mbpsまでの高速通信に対応したものです。

1F自室(ルーター設置)

まずは起点となる1Fの自分の部屋。こちらに両方のルーターが置いてあります。

1F寝室

1F浴室

2Fリビング

2F 洋室

IODATA WN-AX1167GR2LINKSYS VELOP
DOWNUPDOWNUP
1F 自室95.4 Mbps128 Mbps144 Mbps209 Mbps
1F 寝室85.1 Mbps133 Mbps139 Mbps199Mbps
1F 浴室29.0 Mbps5.47 Mbps136 Mbps134 Mbps
2F リビング2.66 Mbps1.36 Mbps125 Mbps170 Mbps
2F 洋室129 Mbps151 Mbps

結果は以上の通りになりました。

今までと比較すると、どの部屋も劇的に速くなっていると言えます。

今までは1F自室に置いてあるWi-Fiルーター1個しか無かったのに対し『LINKSYS VELOP』は、3個のノードを使い、家中にくまなくメッシュネットワークを構築したため、どの部屋でも安定して速度が出ています。

特に、2F洋室ではルーターが置いてある部屋から一番遠かった事もあり『IODATAWN-AX1167GR2』では計測すら出来なかったのに対し、『LINKSYS VELOP』では約130Mbpsという速度がしっかりと出るようになりました。

接続の安定性も問題なく、一家全員で使っても特に途切れるような事はありませんでした。『LINKSYS VELOP』の実力、並びにメッシュWi-Fiの実力が垣間見れる結果となりました。

LINKSYS VELOPのレビューまとめ

LINKSYS VELOP

総合評価

(4)
LINKSYS VELOP のメリット
  • どこに置いてもマッチするデザイン
  • アプリで簡単にセットアップが可能
  • 家中くまなく安定して高速通信が可能
LINKSYS VELOP のデメリット
  • 本体価格が高い
  • Linksys Shieldが高い

LINKSYS VELOP』は、デザイン性に優れたメッシュWi-Fiルーターです。そのデザイン性の高さはAppleが認めるほどで、今までのWi-Fiルーターの様なゴツさやダサさが無く、どの部屋に置いてもインテリアと調和してくれます。

もちろん、肝心のネットワーク性能も申し分なく、どの場所でも安定して高速通信が出来るので、『LINKSYS VELOP』を導入するだけで劇的にネットワーク環境を改善することが出来ます。

また、専用アプリの出来が非常に良く、分かりやすいUIでセットアップや設定をすることが可能。ネットワークの知識があまり無い方でも、問題なくセットアップできるという利点があります。

反面気になるのは、やはり本体価格。トライバンド3個ノードセットの場合、価格は約5万円程度と一般的なWi-Fiルーターと比較するとかなり高めなのは事実です。

個人的には「かなり購入してよかった」と感じてはいるのですが、部屋がそれほど広くない場合などはオーバースペック過ぎるかなと思います。

よって『LINKSYS VELOP』がオススメな方は以下の通りです。

LINKSYS VELOPをオススメの方
  • 一戸建てなど、広い家に住んでいる
  • 家中隅々まで電波を届かせたい
  • デザインの良いWi-Fiルーターが欲しい

当てはまる方は検討してみてはいかがでしょうか。

Linksys

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ぶっち

Webデザイナー兼ブロガー
白い”モノ”を中心に、ガジェットや家電、デスク周りのアイテムなどをレビューしています。

バリューコマース メディアアワード 2021下期 新人賞1位 / 2022下期 ファッション・アクセサリー賞 受賞 | Picky'sの記事監修も行っています | Apple好き・ムジラー | 2児のパパ

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