QCY H3 Pro レビュー/音質、ノイキャン性能、LDAC対応など、全部入りのワイヤレスヘッドホン。ビルドクオリティの高さにも注目

ワイヤレスヘッドホンと言えば様々なメーカーから出ており、価格や機能も様々。その中でも最近アツいのは5,000円〜1万円くらいで購入できるエントリークラスのモデル。

ひと昔前だと、この価格帯の製品は音質やノイキャン性能など、何かを諦めなければいけなかったのですが、最近では優れた音質に高いノイキャン性能、LDAC対応やマルチポイント接続対応など、機能がモリモリ入った優れた製品が数多く登場しています。

QCY H3 Pro

本記事で紹介する『QCT H3 Pro』も、そんな”全部入り”のワイヤレスヘッドホン。機能やスペックは上位価格帯に引けを取らず、デザインやビルドクオリティも優れていると、今までの常識を覆すかの様な仕上がりになっています。

実際に『QCY H3 Pro』を使い、デザインや音質、ノイキャン性能などを詳しく見ていきます。価格を抑えながらも良いワイヤレスヘッドホンが欲しいという方は、是非本記事を参考にしてください。

QCY H3 Pro

総合評価

(4.5)
QCY H3 Pro のメリット
  • 明瞭感のあるバランスの取れた音質
  • LDAC対応でハイレゾワイヤレスオーディオが楽しめる
  • 細かい低音ノイズを大きくカットするノイズキャンセリング
  • マルチポイント接続に対応
  • 専用アプリで音質・動作のカスタマイズが出来る
QCY H3 Pro のデメリット
  • ヘッドバンドのQCYロゴは好みではない
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QCY H3 Proとは?

コスパに優れたオーディオ製品を数多く手掛けるQCY(キューシーワイ)より新しく登場したワイヤレスヘッドホンが『QCY H3 Pro』です。

”Pro”と名がつく通り、『QCY H3』をベースに、各種性能が向上した上位モデルといった位置づけになっています。

『QCY H3』とのスペック比較を交えつつ、主な特徴を見ていきます。

スペックと主な特徴

QCY H3 ProQCY H3
タイプオーバーイヤー型オーバーイヤー型
Bluetooth5.45.3
対応コーデックSBC、AAC、LDACSBC、AAC
ドライバーサイズ40mm40mm
連続再生時間ANC OFF:55時間
ANC ON:40時間
ANC OFF:65時間
ANC ON:30時間
急速充電対応10分の充電で5時間再生10分の充電で5時間再生
有線接続USB-CUSB-C
ノイズキャンセリングハイブリッドANC(-50dB)ハイブリッドANC(-43dB)
外音取り込み
マルチポイント接続
ゲームモード対応◯(60ms)
空間オーディオ
アプリ対応
カラーブラック/ホワイト/パープル/ブルーブラック/ブルー
重量約231g約260g
価格7,990円(税込)6,280円(税込)
QCY H3 Proの主な特徴
  • LDAC対応でハイレゾワイヤレスオーディオが楽しめる
  • -50dBという強力なノイズキャンセリング性能
  • マルチポイント接続に対応
  • アプリに対応しており、音質などのカスタマイズが可能
  • 空間オーディオに対応
  • セール時だと6千円台で購入できる

『QCY H3 Pro』は、有線接続に加え、LDAC対応により無線接続時もハイレゾワイヤレスオーディオが楽しめるワイヤレスヘッドホン。

以前まではLDAC対応機種と言えば1万円以上する価格帯の製品に搭載されていた印象ですが、最近ではハイレゾワイヤレスの波が低価格帯の製品にも降りてきていますね。

その他、-50dBとスペック上は非常に強力なノイズキャンセリング性能を誇る上、マルチポイント接続にも対応しているので、使い勝手も良好。

ユニークな点としては、空間オーディオに対応している他、専用アプリも用意されており音質のカスタマイズやノイズキャンセリングの切り替え、物理ボタンの動作カスタマイズなどが行えるなど、まさに全部入りといった感じの製品に仕上がっています。

本体デザイン

パッケージは白を貴重としたクリーンなデザイン。

QCY H3 Proの付属品
QCY H3 Pro
  • QCY H3 Pro本体×1
  • USB-C to Aケーブル×1
  • 3.5mmオーディオケーブル×1
  • 取扱説明書

付属品は上記の通り。

QCY H3 Pro本体デザイン

本体は白をベースにハウジング周りにはメタリックなパーツが組み合わさっており、スタイリッシュな印象。

QCY H3 Pro本体のメタリックパーツ

メタリックパーツを採用しているおかげか、安っぽさがなく実売6千円台くらいのエントリークラスの製品としては、ビルドクオリティは高いと思います。

イヤーパッド内側

イヤーパッド内部は「L/R」表記がされており分かりやすいですね。

これ、安価な製品だと表記が無かったり非常に分かりづらかったりするんですよね。地味ですがこういう細かい部分は重要です。

ヘッドバンド

ヘッドバンドは「QCY」のロゴが半分だけ見えている斬新なデザイン。

アクセントになっているのかもしれませんが、個人的にはあまり好きではありませんw

イヤーパッドは弾力性がある

イヤーパッド自体はもっちりとして弾力があります。柔らかいので耳への負担が少なく、長時間付けっぱなしでも痛くなりにくそうです。

ヘッドバンド上部も柔らかい

ヘッドバンド上部もイヤーパッド同様のもっちり素材が使われているので、付け心地は良さそう。

大きさの調整が可能

ヘッドバンドは伸びるので、頭の大きさによって自在に調整可能。

ボタン類は全て右側にまとまっている

本体のボタン類は全て右(R)側にまとまっています。

ポート類も全て右側

電源ボタンに加え、音量±ボタン、USB-Cポート、ANCボタンが付いており、ボタン押下時の動作は後述するアプリによってカスタマイズが可能です。

折りたたんでコンパクトにまとめる事が可能

本体はコンパクトに折りたたむことが出来るので、持ち運び時にも便利。

ただ、特に持ち運び用のケースなどは付属してこないので、自分で別途用意する必要はあります。

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QCY H3 Pro の使用レビュー

実際に『QCY H3 Pro』を使い、装着感や音質などについて詳しく見ていきます。

装着した様子、装着感

『QCY H3 Pro』を装着した様子がこんな感じ。

メタリックパーツが良いアクセントとなっており、洗練された印象を受けます。

付け心地も良好。耳全体をしっかりと包み込む様な感じで、付けただけでもそこそこ静音性があります。

しっかりと包み込むといっても、側圧はそこまで強くなく、イヤーパッドが柔らかいので、長時間付けっぱなしでも痛くなりにくそう。

操作方法

動作・状態R側(右)
電源オン電源ボタンを2秒間長押し
電源オフ電源ボタンを4秒間長押し
再生/停止電源ボタンを1回押し
曲送り+ボタンを1秒間長押し
曲戻しーボタンを1秒間長押し
音量++ボタンを1回押す
音量−−ボタンを1回押す
着信応答/終了電源ボタンを1回押す
着信拒否電源ボタンを2秒間長押し
ANC ON/OFFANCボタンを1回押す
アダプティブノイズキャンセリング電源ボタンを2回押す(ANC ON時)
音声アシスタント電源ボタンを3回押す
ゲームモード電源ボタンを2回押す

本体右側のボタンで、各種操作が行えます。

電源ボタンに操作が集中しているのが気になりますが、それ以外は一般的なワイヤレスヘッドホンと同様で特に難しいものはないと思います。

なお、「物理ボタン」なので、誤動作を起こしにくいのはメリット。また、各種操作は後述するアプリ「QCY」を使うことがで変更が可能です。

音質

気になる音質について。

QCY H3 Proの音質について

一言で言うと、明瞭感があり、バランスの取れた聞きやすい音質といった所でしょうか。

全体的にこもっている感じは無く、明瞭感のあるクリアな音でボーカルも聞き取りやすいです。ただ、初期状態だとちょっと低音域は弱めで大人しい印象も受けます。

ただ、だからといって本機が低音が出ないかと言うとそんな事はなく、アプリのイコライザで低音を持ち上げるとちゃんとボリューム感ある重厚な低音が出てきます。

QCY H3 Proのカスタムイコライザ

個人的には予め用意されている「ロック」というプリセットをベースに、少しカスタムした音が好みです。ややドンシャリ傾向にはなりますが、中高音域の見通しが良くなり、更に迫力のある低音が全体の音を支えるような感じで”聴いていて楽しい音”になりました。

この様に、カスタム次第で好みの音に近づけられるポテンシャルを秘めながら、6〜7千円という価格はかなりコスパ高いのではないかと思います。

空間オーディオ

『QCY H3 Pro』はアプリから「空間オーディオ」を有効にすることができます。「空間オーディオ」は他のプリセットと併用はできず、ON/OFFする度に再接続が必要と少し手間がかかります。

実際の効果としては、有効にすると確かに広がりのある音になるのですが、変にリバーブがかかったような感じになるので、僕個人としては使わないと思います。

ノイズキャンセリング性能

『QCY H3 Pro』は、最大-50dBというスペック上はかなり強力なノイズキャンセリング性能を備えています。

実際に使ってみても性能の高さを感じる事ができ、装着した瞬間からハッキリとノイズを消してくれるのが分かります。

エアコンやファンなどの低音ノイズであれば、大部分をカットしてくれる印象です。

QCY H3 Proのノイキャンは細かく設定できる

また、本製品のノイズキャンセリングは、この価格帯の製品には珍しく、5つもモードが用意されており、それぞれに3段階で強弱を付けることができます。

さらに、周囲の音に合わせて自動的にノイズキャンセリングを調整してくれる「アダプティブノイズキャンセリング」にも対応しているのが驚き。

外音取り込み性能

『QCY H3 Pro』は外音取り込み機能も搭載しています。

実際に使ってみた感想としては「普通に使え、実用上は全く問題ない」という印象です。

ただ、ややホワイトノイズが乗るのに加え、多少音が詰まった感じがするので、外音取り込み性能は価格相応といった感じじゃないかと思いました。

専用アプリ「QCY」で出来ること

『QCY H3 Pro』は、専用アプリ「QCY」に対応しており、音質調整やボタン押下時の動作カスタマイズなどができます。

アプリのダウンロードは以下から。

QCY

QCY

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アプリホーム画面。バッテリー残量が見えるだけのシンプルなものです。

なお、こちらの製品画像、初めは黒モデルが表示されているのですが、カラーを選ぶことが出来ます。

まぁ、ただカラー選べるだけで、他に何かあるわけではありませんw

QCYアプリ音声タブ画面

アプリ上部にある「音声」タブでは、イコライザ設定やノイズキャンセリング設定が行えます。

「設定」タブでは、ボタン押下時の動作カスタマイズや、ゲームモードのON/OFF、マルチポイント接続のON/OFFが行えます。

「音量+」「音量−」は1回押し時の動作しかカスタムできませんが、「ANC(多機能)ボタン」は、1〜4回押しまで、それぞれの動作をカスタム出来るので、ある程度自由度は高いと言えそうです。

QCY H3 Pro のレビューまとめ

QCY H3 Pro

総合評価

(4.5)
QCY H3 Pro のメリット
  • 明瞭感のあるバランスの取れた音質
  • LDAC対応でハイレゾワイヤレスオーディオが楽しめる
  • 細かい低音ノイズを大きくカットするノイズキャンセリング
  • マルチポイント接続に対応
  • 専用アプリで音質・動作のカスタマイズが出来る
QCY H3 Pro のデメリット
  • ヘッドバンドのQCYロゴは好みではない

『QCY H3 Pro』は、バランスの取れた音質、強力なノイズキャンセリング性能、マルチポイント接続、アプリによる音質・動作カスタマイズが可能と、ワイヤレスヘッドホンに欲しい機能が全部盛り込まれていながら、実売価格6〜7千円程度と、非常にコスパに優れたヘッドホンです。

金属パーツが組み合わさった本体外観はビルドクオリティが高く、安っぽさを感じません。

「LDAC」に対応しているのでハイレゾワイヤレスオーディオにも対応するなど、”付加価値”もあり、1万円以内で機能豊富なワイヤレスヘッドホンが欲しいという場合、『QCY H3 Pro』はかなり良い選択肢だと思います。

気になった方は是非チェックしてみてください。

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Webデザイナー兼ブロガー
白い”モノ”を中心に、ガジェットや家電、デスク周りのアイテムなどをレビューしています。

バリューコマース メディアアワード 2021下期 新人賞1位 / 2022下期 ファッション・アクセサリー賞 受賞 | Amebaチョイス記事監修も行っています | Apple好き・ムジラー | 2児のパパ

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