重量が920gとMacBookシリーズの中で最軽量モデルである、『12インチMacbook(Early 2016)』を購入しました。
この『12インチMacBook』は、
- 重量が920gとMacBookシリーズ最軽量
- 外部拡張はUSB-C 1ポートのみ
- ファンレス
といった特徴があります。実際に使ってみた様子やベンチマーク結果をレビューします。
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スペック
12インチMacBook (Early 2016) | |
---|---|
CPU | 1.3GHzデュアルコアIntel Core m7(Turbo Boost使用時最大3.1GHz) |
メモリ | 8GB 1,866MHz LPDDR3 SDRAM |
ストレージ | 256GB SSD |
GPU | Intel HD Graphics 515 |
ディスプレイ | 12インチ Retinaディスプレイ(2304 x 1440ピクセル) |
重量 | 0.92 kg |
キーボード | バックライトキーボード (US) |
購入した『12インチMacBook』のスペック。
標準的なモデルより、
CPU:1.2GHz → 1.3GHz
キーボード:JIS配列 → US配列
といった部分を変更しています。
MacBookに限らず、一般的にノートパソコンは後からアップグレードをすることが出来ない為、予算が許す限り高いスペックのものにしておきたい所。
特に、全体的な速度を左右する「CPU」や「メモリ量」なんかは、なるべく上位のモデルを選んでおいたほうが、結果的に長く使えると思います。
反面、SSDなどの「ストレージ容量」に関しては好みが分かれる点です。容量が多いことに越したことはありませんが、価格が跳ね上がってしまうのが悩みどころ。
最近ではクラウドストレージの利用料も安いので、それらを併用するという事を考えると、本体のストレージ容量はそこまで多くなくても良いのではないかと思います。
12インチMacBookのパッケージや付属品
12インチMacBookの開封をしていきます。
パッケージ

Appleお馴染みのシンプルで美しいパッケージ。高級感があります。パッケージ全体も思ったより小さく、本体のコンパクトさが伺えるものとなっています。

パッケージを開けると本体が収められています。こういった製品はパッケージを開ける瞬間がたまらなく楽しいものですが、Apple製品は特にテンションが上りますね。
付属品

本体の下には付属品類が収納されています。付属品は、
- 12インチMacBook本体 1台
- USB-C 電源アダプタ(29W)1個
- USB-C to Cケーブル(2m)1本
が、付属しています。
付属の電源アダプタと、USB-Cケーブル

12インチMacBookに付属している電源アダプタと電源ケーブルは、どちらともUSB-C対応のもの。電源アダプタはUSB PDに対応しており29Wの出力が可能です。なお、この後に発売された12インチMacBookには、同じサイズで30Wと微妙に出力が向上した電源アダプタが付属しているようです。
なお、電源アダプタ自体の大きさはMacBookAirに付属している45Wのものと比較すると一回り小さくなっています。
付属するUSB-Cケーブルは、2mと結構長いものが付属しています。部屋の中で使う分にはこれくらい長いものがあると便利なのですが、外出先で使う場合など、ちょっと長すぎて取り回しにくいのが難点。1mくらいのケーブルを別途用意しておくと良いと思います。
12インチMacBook本体
それでは『12インチMacBook』の本体を見ていきます。

本体は本当に薄いなと思います。今までMacBookAirを持っており、薄いなと感じていましたが、12インチMacBookは更に薄く、持ち運びには非常に便利だなと感じます。
ただ、やはり薄さの代償なのか、インターフェース周りは貧弱。外部拡張ポートがUSB-C 1ポートしかないので、色々と接続したい場合は、USBハブやUSBドックなど、何かしらのアイテムが必要になるのは残念な点です。
Apple純正製品として『USB-C Digital AV Multiportアダプタ』という外部拡張用のアダプタが販売されていますが、価格が9,500円とちょっと気軽に購入できる価格ではありません。
最近ではUSB-C用のハブは様々なメーカーから販売されているので、そちらも合わせて検討するのが良さそうです。

本体右側には、3.5mmのイヤホンジャックがあります。色々と思い切った省略をする事で有名なAppleですが、イヤホンジャックは廃止しなかった様です。
有線のイヤホンやヘッドホンを使っている方には嬉しいですね。
ディスプレイ
搭載されているディスプレイの解像度は、「2,304×1,440px:226ppi」となっており、非常に高精細です。これらの高精細ディスプレイの事をAppleは「Retinaディスプレイ」と言っています。
実際にディスプレイを見てもかなり綺麗で、アイコンや文字は非常にクリアに見えます。ディスプレイ自体の発色も良く、写真や動画なども非常に高品質に閲覧することが出来ます。
ただ、このディスプレイはグレア(光沢)液晶なので、多少映り込みが気になります。映り込みが気になるという方は、アンチグレアタイプの液晶保護フィルムなどを検討しても良いかもしれません。
キーボード

キーボードはMacBookAirや他のキーボードと比べると、非常に浅いストロークになっています。打鍵感は正直そこまで良くはなく、ペチペチとした感覚。しかし、キーピッチは19mm確保されているので、入力しづらいという事はありません。
好意的に捉えれば、軽いタッチで文字が入力できるのですが、しっかりとした打鍵感が欲しい方にはあまり向かないキーボードだと思います。
トラックパッド
搭載されているトラックパッドは「感圧タッチトラックパッド」と呼ばれるもの。電源が入っていない時は何も反応しませんが、電源が入っている時はちゃんとクリック感があります。
このトラックパッドは初めて使った時感動したのを覚えています。電源が入っている時は本当に普通のトラックパッドと同じような感覚なので、これが電気的に反応を返しているというのは凄いなと素直に思います。
スピーカー

キーボードの上にはスピーカーが搭載されています。所詮内蔵されたスピーカーだからとあまり期待はしていませんでしたが、音質は思ったよりも良く、Youtubeなどの動画視聴や、ウェブ会議程度の用途としては必要十分な様に感じました。
とは言え、やはり絶対的な音質としてはそれほどなので、音楽鑑賞をしたいという場合は、別途イヤホンやヘッドホンを用意した方が良いのは間違いありません。
12インチMacBookをMacBookAir13インチと比較
今まで使っていたのは、MacBookAirです。ディスプレイサイズは13インチと、MacBookシリーズの中では薄いタイプだったのですが、12インチMacBookと比較してどうなのかを見ていきます。
大きさの比較


MacBookは12インチ、MacBookAirは13インチと、ディスプレイサイズが小さいこともあり、全体的に一回り小さい印象があります。ただ、12インチMacBookはディスプレイ周辺のベゼルが狭く、サイズ感以上にディスプレイ領域は広いように感じます。
薄さの比較

薄さは圧倒的に12インチMacBookのほうが薄いです。特にヒンジ部分が一番分かりやすく、MacBookAirが丸く膨らんでいるのに対し、12インチMacBookはシャープな印象です。実際に手で持っても明らかに薄いなと感じます。
重量の比較
スペック上では12インチMacBookが0.92kg、MacBookAirが1.36kgとなっています。差としては400gくらい。
手で持った印象としては、MacBookAirも軽い部類とは言え、やはりズシリと重さを感じます。それと比較して12インチMacBookは明らかに軽く、片手でも余裕で持ち運びが出来ます。僕は持ち運びやすさを重視していることもあり、この重量の差は大きなポイントです。
12インチMacBookのベンチマーク結果
12インチMacBookのベンチマーク結果を見ていきます。使用するベンチマークソフトは「Geekbench3」を使い、スコアを計測しました。

「Geekbench3」上で認識されているスペック情報です。搭載されているCPUは、「Intel Core m7-6Y75」だと言うことが分かります。
「Intel Core m7-6Y75」はSkylake世代のCPUで、コア数が2個、4スレッドで動作します。デフォルトクロックは1.2GHz、ターボブーストにより最大3.1Gzまでクロックが上昇します。
TDPは4.5Wと低く、MacBookの様な薄型ノートPCと向けのCPUですね。

「GeekBench3」で計測した結果がこちら。
- Single-Core Score:2788
- Multi-Core Score:6047
というスコアが出ています。
比較までに、MacBookAir(Early 2015)のベンチマーク結果を見てみると、Single-Core Scoreが「2600」前後、Multi-Core Scoreが「5000」前後となっています。
MacBookAirに搭載されているCPUは「Core i」シリーズと、12インチMacBookよりも性能と消費電力が高いモデルなのですが、それらと同等かそれ以上の性能を有しているのが分かります。
これくらいのスコアであれば、ちょっとしたビジネス作業であれば難なくこなしてくれるだけの性能があると言えそうです。
実際に12インチMacBookをしばらく使ってみて
ベンチマークなどのスコアに関しては、なかなか良い値が出ていましたが、実際の作業はちゃんとこなせるのか、しばらく『12インチMacBook』を使ってみました。
処理速度はどうか?
こういった薄型ノートPCは性能があまり高くないというのが一般的な認識だと思います。僕も気になったので、一通り「ネット閲覧」「文章入力」「コーディング」「写真加工」などの作業を行ってみました。
「ネット閲覧」「文章入力」「コーディング」に関しては、かなりサクサクと動作し、何か不満に感じる事はありませんでした。これらの作業は負荷が小さいので、当然といえば当然かもしれません。
「写真加工」については、Photoshopを使って、写真のトリミングや明るさ調整など一通り行ってみましたが、意外にもこれらの作業もそれなりに軽快に動作する印象です。当然複雑なフィルター処理なんかをさせた場合は、さすがに重いなと感じましたが、簡単な加工程度であればなんとか出来そうです。
今回は試していませんが、流石に「動画編集」など、より負荷の高い作業は難しいと思います。ただ、基本的に『12インチMacBook』は外出先で使うと思うので、外出先で行うようなビジネス作業程度であれば、十分にこなしてくれるのでは無いかと思いました。
ファンレスはうれしい
本体にファンが付いていないので、重い作業を行ってもファンの音がしません。これは個人的にはかなり嬉しいポイントです。
以前使っていたMacBookAirは古いこともあって、少し重い作業を始めるとすぐにファンが回りだしました。ファンの音もそこそこうるさく、静かな環境で使っているとファンの音が気になって仕方ありませんでした。
ファンの音を気にしなくて良いというのは、精神衛生上かなりプラスですね。
12インチMacBookのまとめ
『12インチMacBook』は、MacBookシリーズで唯一1kgを切る重量を実現した、持ち運びに最適なMacBookです。
それまで最軽量だったMacBookAirと比較しても軽さは圧倒的。だからといって性能が低いわけではなく、ビジネス作業であればサクッとこなしてくれるだけの性能を有しています。
また、ファンレスであるという点もメリット。静かな空間で作業をしているとファンの音が気になるという事もありますが、『12インチMacBook』であればその様な悩みは無縁です。
残念な点としては、やはり外部拡張ポートがUSB-C 1ポートしか無い点。USBメモリやSDカードのデータを読み込む場合には、別途USBハブが必要になり、結局ゴチャゴチャとしてしまうのはちょっと悩ましい所です。
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