最近の1万円前後のワイヤレスイヤホンは、ノイズキャンセリングやマルチポイント接続といった機能が当たり前になってきており、各社の差別化が難しくなってきています。
そんな中、新たなトレンドとして注目されているのが「AI音声翻訳」で、『AirPods Pro 3』なんかが火付け役になりましたが、EDIFIERからもこの機能を搭載したモデルが登場しました。

結論から言うと、『EDIFIER EvoBuds Pro』はAI翻訳よりも「ワイヤレスイヤホンとしての地力」が光る製品でした。 6mm+10mmの同軸デュアルドライバーによる音質は1万円クラスではトップクラスに良好で、ノイキャンやマルチポイント接続、LDAC対応など機能も全部入り。一方でAI翻訳はまだ改善の余地がある…といった印象です。
実際にしばらく使ってみましたので、音質や使い勝手、AI翻訳の精度、兄弟機『EvoBuds』との違いなども含めて、メリット・デメリットを詳しく紹介していきます。
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EDIFIER EvoBuds Proとは?

『EDIFIER EvoBuds Pro』は、EDIFIERから2025年10月に発売された完全ワイヤレスイヤホンです。
DIFIERと言えば、最新の機能を取り入れつつ価格を抑えたコスパに優れた製品を手掛けることで定評がありますが、本製品も「AI音声翻訳」など最新のトレンド機能を搭載しながら、約1万円という価格を実現しています。
同時期に発売された『EvoBuds』はインナーイヤー型なのに対し、こちらはカナル型。ドライバー構成もEvoBuds Proが6mm+10mm同軸デュアル、EvoBudsが13mmシングルと異なっており、名前は似ているものの中身はかなり異なる製品です。
スペック
| EDIFIER EvoBuds Pro | |
|---|---|
| Bluetooth | 6.0 |
| 対応コーデック | SBC、LDAC |
| ドライバーサイズ | 6mm+10mm 同軸デュアルドライバー |
| 再生周波数帯域 | 20Hz-40kHz |
| 連続再生時間 | ANC ON:7時間(充電ケース併用:28時間) ANC OFF:9時間(充電ケース併用:36時間) |
| 急速充電 | 15分充電で3時間再生 |
| 充電端子 | USB-C |
| 空間オーディオ | ◯ |
| ノイズキャンセリング | 最大-48dB |
| マルチポイント接続 | ◯(2台まで) |
| AI音声翻訳 | 21言語対応 |
| 防水性能 | IP54 |
| 専用アプリ | EDIFIER ConneX対応 |
| カラー | ブラック/シルバー |
| 重量 | 約50g |
| 価格 | 10,980円(税込) |
| ストア | Amazon |
パッケージ内容


パッケージはシンプルにまとまったデザイン。背面には製品の特徴が記載されています。

- EDIFIER EvoBuds Pro本体 ×1
- USBケーブル ×1
- 替えイヤーピース(S/M/L)×各1セット
- ユーザーマニュアル
パッケージ内容は上記の通り。

ユーザーマニュアルには各種操作方法などが載っています。多言語化されており、日本語での記載もあります。

充電に使うUSBケーブル。特筆すべき点は無い一般的なものです。

イヤーピースもサイズに合わせて3セット付属してきます。予め本体にもセットされているので、耳に合わせて変更すると良いでしょう。

重量は両耳で9.9g。片方5gとカナル型ワイヤレスイヤホンとしてはかなり軽量です。

充電ケースも含めた総重量は実測で50.8g。軽量なので持ち運びにも便利。
本体デザイン
『EDIFIER EvoBuds Pro』の本体デザインを見ていきます。

充電ケースはシルバーで統一されたデザインでスタイリッシュな印象。
ワイヤレスイヤホンの充電ケースは、ブラックかホワイトのものが一般的ですが、シルバーカラーは珍しいですね。

充電ケース背面。こちらも同様にシルバーで統一された色合い。
中央にロゴが見えますが、ロゴの色も同系色なため目立たず調和しているのが良いですね。

充電ケースは全体がシルバーで統一されていますが、蓋部分が光沢のある鏡面仕上げ、本体部分がマットな艶消しと切り替えデザインになっており、デザイン的なアクセントとなっています。

充電ケース底面には充電用のUSB-Cポートがあります。
なお本製品の充電ケースはワイヤレス充電には非対応です。

ケース側面にはBluetoothペアリング用のボタンがあります。

充電ケースの蓋を開けた様子。
ケース内部の色合いは「やや暖色系のグレー」といった感じの色で、スタイリッシュながらも落ち着いた印象を受ける配色です。

イヤホン本体のデザイン。
全体的にシルバーで統一されており、カッコいいですね。

本製品は『AirPods Pro』などと同じ「カナル型」なので、耳栓の様に耳に差し込んで使います。
イヤーピースは予めMサイズが装着されていますが、他サイズも付属してくるので好みに合わせて付け替え可能です。
また、このイヤーピースは一般的な形状なので、サードパーティ製のものに付け替えることもできます。

イヤホン表面は鏡面仕上げされておりスタイリッシュ。
ロゴもマークが見えるだけのシンプルなものになっており、スッキリとしています。

イヤホンのステム(軸)部分には窪みがあり、ここがタッチセンサーとなっています。
この窪みを「つまむ」様にして各種操作が可能。『AirPods Pro』と似たような感じですね。
イヤホン表面をタッチする製品と比べると誤動作はしにくいと思います。
EDIFIER EvoBuds Proのメリット
『EDIFIER EvoBuds Pro』を実際に使い、感じたメリットを紹介します。
シルバーで統一されたスタイリッシュなデザイン
『EDIFIER EvoBuds Pro』は充電ケース、イヤホン本体共にシルバーで統一されたスタイリッシュなデザインが特徴です。
一般的にワイヤレスイヤホンと言えば、ホワイトかブラックが多いだけに、シルバーは新鮮でなかなかオシャレ。

実際に付けてみた様子はこんな感じ。
形状は街なかでよく見かける『AirPods Pro』と同じなので、違和感も少なく使えます。

白っぽいデザインが飽きたという方にも良さそうです。
約1万円とは思えない高水準な音質(EQ設定変更推奨)

まず一つ注意点として、初期状態だとイコライザーが「重低音」に設定されているため、低音が強くバランスがあまりよくありません。

なぜかデフォルトが「重低音」になっているので、まず専用アプリからイコライザーを変えてあげるのがおすすめです。

個人的には「ダイナミック」がイチオシ。変更すると音がガラッと変わり、今まで過多だった低音が適度に抑えられ、その分ボーカルが明るくハッキリと聞こえるようになります。
この設定にした上で改めて評価すると、全体的に明瞭感がありクリア。中高音域は明るくハッキリと聴こえる上に、低音もしっかりと出ており、高い水準でバランスの取れたよい音質だと感じました。
約1万円という価格帯で考えると、トップクラスと言えるくらい音質がよく、メインのワイヤレスイヤホンとして十分に使えるだけの性能を備えています。
実用的なノイズキャンセリング性能(最大-48dB)
『EDIFIER EvoBuds Pro』のノイズキャンセリング性能は、最大-48dBとスペック上はなかなかの性能を誇ります。

実際に使ってみましたが、確かにしっかりとノイズが消える感覚があります。特にファンやエアコンの様な低音ノイズに関してはかなり効果があり、大部分をカットしてくれます。
一方で、人の声や子供の声、キーボードのタイピング音といった高音寄りのノイズはやや効果が薄いかなという印象。最高峰というわけではありませんが、実用性は十分にあるノイキャン性能といった印象です。
自然な外音取り込みで普段使いにも便利
『EDIFIER EvoBuds Pro』は外音取り込み性能もなかなかに優秀です。
実際に試してみましたが、変に機械音っぽくならず自然な聴こえ方で、実用的に使える性能でした。アプリから取り込みの音量を±3段階で調整できるのも地味に便利ですね。
マルチポイント接続・LDAC対応など機能が全部入り
約1万円という価格ながら、マルチポイント接続(2台)、LDAC対応、空間オーディオ、IP54防水、低遅延ゲームモードなど、ワイヤレスイヤホンに求められる機能は一通り兼ね備えています。
流石にこの価格帯でここまで機能が揃っているのは、EDIFIERらしいコスパのよさと言えそうです。
充電ケース併用で最大36時間のスタミナ
バッテリーもANC OFF時でイヤホン単体9時間、充電ケース併用で最大36時間となかなかのスタミナ。さらに15分充電で3時間再生できる急速充電にも対応しているので、バッテリー切れの心配は少ないと思います。
プレス式タッチセンサーで誤操作しにくい
ステム部分を「つまむ」ようにして操作するプレス式のタッチセンサーを採用しているので、イヤホン表面をタッチするタイプと比べて誤動作がしにくいです。
| 動作・状態 | L側(左) | R側(右) |
|---|---|---|
| 再生/停止 | 1回タップ | |
| 曲送り | − | 2回タップ |
| 曲戻し | 2回タップ | − |
| 通話応答/終了 | 着信時1回タップ | |
| 通話拒否 | 着信時長押し | |
| サウンドコントロール | 長押し | |
操作方法は初期状態では上記の様になっています。
「1回タップ」に関してはカスタマイズが出来ず「再生/停止」または「通話応答/終了」が割り当てられています。
初期状態では「2回タップ」の動作しか割り当てられていませんが、後述するアプリ「EDIFIER ConneX」で「3回タップ」時の動作を割り当てることができるので、音量の調整などを「3回タップ」に割り当てれば、最低限必要な動作はイヤホン本体のみで行えるようになります。
EDIFIER EvoBuds Proのデメリット
『EDIFIER EvoBuds Pro』を使って感じたデメリットも正直に紹介します。
デフォルトのEQが「重低音」でバランスが悪い
メリットの音質セクションでも触れましたが、デフォルトでイコライザーが「重低音」に設定されているため、購入直後の第一印象がイマイチになりがちです。
アプリからイコライザーを変更すれば劇的に改善されるので、実害は少ないのですが、初見で「音質悪いな…」と判断してしまう人もいそうなので、デフォルト設定は「EDIFIER」か「ダイナミック」の方がよかったのでは…と正直思います。
AI翻訳は精度・使い勝手ともに改善の余地あり
目玉機能の一つである「AIリアルタイム翻訳」ですが、正直なところ現状ではまだ改善の余地があるかなという印象でした。
翻訳の精度としては機械翻訳感が強く、大まかな内容の把握はできるものの、自然な翻訳とは言いにくい状態です。また、翻訳機能を使うためにはアプリへのログインとイヤホンの接続が必須で、使い勝手もそこまでよくはないのが現状です。
「Google翻訳」や「DeepL翻訳」など他のアプリでも音声翻訳はできるため、わざわざ翻訳のためだけに本製品を選ぶ理由は薄いかなという気もしますが、今後のアップデートで翻訳精度やリアルタイム性が向上すれば、使い道も広がってくるのかもしれませんね。
なお、翻訳には言語データをあらかじめダウンロードする必要がありますが、アプリ内で翻訳をしているため、オフラインでも使えるのは利点と言えます。
ワイヤレス充電非対応
充電ケースはUSB-Cでの有線充電のみで、ワイヤレス充電には非対応です。ワイヤレス充電環境が整っている方にとってはちょっと残念なポイントですが、この価格帯では仕方ない点ではあります。
EDIFIER EvoBuds Proはこんな人におすすめ
『EDIFIER EvoBuds Pro』は以下のような人におすすめです。
- 1万円前後で音質にこだわりたい方。
デュアルドライバーの恩恵は明確で、この価格帯ではトップクラスの音質 - AirPods Proのようなカナル型で、コスパのよい製品を探している方。
機能面でもAirPods Proに近い体験がこの価格で得られる - LDAC対応のAndroidスマホで使う方。
本製品の音質を最大限に活かせる - デザイン性の高いシルバーカラーのイヤホンが欲しい方
- ノイキャン・マルチポイント・LDAC対応など機能は一通り欲しいが、予算は抑えたい方
専用アプリ「EDIFIER ConneX」でできること
『EvoBuds Pro』は、専用アプリ「EDIFIER ConneX」に対応しています。
アプリのダウンロードは以下から。

アプリホーム画面。
「EDIFIER ConneX」は、製品によってアプリで表示される項目が異なりますが、見慣れない「翻訳」というボタンがありますね。
こちらの「翻訳」について、詳しくは後述します。


ノイズキャンセリングコントロール画面。
ノイキャンの強さを「高/中/風切り音の軽減」から選べる他、外音取り込みも選択できます。
外音取り込みは強さも±3段階で調整可能。個人的にはそこまで大きな違いは感じませんでしたが、必要に応じて調整すると良いでしょう。


イコライザー設定画面。
前述の通り、デフォルトでは「重低音」になっているので、必要に応じて他のイコライザーに変更すると良いでしょう。



サウンドモード設定画面。「音楽/ゲーム/立体音響」の3種類から選べます。
基本的には「音楽」で問題ありませんが、「立体音響」もなかなか面白いです。
この手のバーチャルサウンドって、変にリバーブかかった様な感じになるものが多いのですが、この立体音響は結構良い感じのかかり具合で、音の線はやや細くなりますが、音場が広がり包まれるように聴こえるので、意外にも実用性あるかなと感じました。

音量制限画面。
耳は一度ダメージを受けると元には戻らないと言われているので、こういった保護機能は積極的に利用していきたい所です。


設定画面からは、イヤホン本体の操作カスタマイズなどが可能。
「押下感度」はタッチする時の感度を調整できるという項目。誤動作が多いという方は、ここから調整すると良いでしょう。



タッチコントロールの設定。
1回タップのカスタマイズは出来ませんが、2回タップ、3回タップ、長押し時の動作はそれぞれ割り当てることが可能です。
3回タップ時の動作はデフォルトだと設定されていないので、必要に応じて音量調整などを割り当てると良いでしょう。
AIリアルタイム翻訳機能を使ってみた
『EDIFIER EvoButs Pro』の目玉機能の一つである「AIリアルタイム翻訳」を使ってみました。
これは具体的に何ができるのかというと、
1、アプリを使い、スマホに音声を聞かせる
2、聞かせた音声を解析、自動的に文字起こしされる
3、文字起こしされた文章が設定した言語へと翻訳される
4、翻訳された文章を機械音声が読み上げ、イヤホンから聞こえる
といったものです。
それぞれの動作にはタイムラグがあり、同時通訳というよりは間があって遅れて聴こえてくる感じですね。
実際にYoutubeで「スティーブ・ジョブズ伝説のスピーチ」を翻訳してみた結果。


文字起こしの精度としてはそこそこ正確っぽい気もするのですが、翻訳の精度としては機械翻訳感が強い印象をうけました。
ただ、意味自体はなんとなく分かるので、大まかな内容を把握することは出来そうです。
対面モードは海外の方への道案内などに適している
翻訳画面は前述した「サイドバイサイド」というUIと、「対面」というUIの2種類が用意されています。

「対面」にすると、お互いに一つの画面を見ながら会話できるので、外国の方に道を聞かれた時や、逆に自分が旅行で海外に出かけた際に役立ちそう。
本機能を使うためにはログインが必須でイヤホンが接続されている必要がある
まず本翻訳機能を使うためには、専用アプリ「EDIFIER ConneX」が必須で、かつユーザー登録をする必要があります。
また、イヤホンがアプリと接続されていないと機能が使えないので、使い勝手はそこまで現状良くは無いというのが正直な所です。
音声翻訳は「Google翻訳」や「DeepL翻訳」など他のアプリでも対応している為、わざわざ翻訳の為だけに「EDIFIER ConneX」を使うかと言われると、正直結構微妙な気もしますが、翻訳精度やリアルタイム性が向上すれば、もう少し使う幅も広がってくるのかなという気もします。
なお、翻訳には言語データを予めダウンロードする必要がありますが、アプリ内で翻訳をしているため、オフラインでも使えるのは利点と言えます。
EDIFIER EvoBuds Proに関するよくある質問
『EvoBuds Pro』に関するよくある質問をまとめました。
- EvoBuds ProとEvoBudsの違いは?
- EvoBuds Proはカナル型で6mm+10mm同軸デュアルドライバー搭載、最大-48dBのノイキャンに対応しています。EvoBudsはインナーイヤー型で13mmシングルドライバー、ノイキャンは最大-38dBです。音質重視ならPro、軽い装着感を求めるならEvoBudsがおすすめです。
- iPhoneでも使える?AACに対応している?
- iPhoneでも接続・使用は可能ですが、対応コーデックはSBCとLDACのみで、AACには非対応です。iPhoneではSBC接続となるため、LDAC対応のAndroidスマホで使った方が音質面でのメリットを最大限に活かせます。
- デフォルトの音質がイマイチに感じるのですが?
- デフォルトではイコライザーが「重低音」に設定されているため、低音が過多でバランスが悪く感じます。専用アプリ「EDIFIER ConneX」でイコライザーを「ダイナミック」に変更すると、バランスが大幅に改善されるのでぜひ試してみてください。
- AI翻訳機能はオフラインでも使える?
- はい、言語データを事前にダウンロードしておけばオフラインでも翻訳機能を使用できます。ただし、翻訳を利用するにはアプリへのログインとイヤホンの接続が必要です。
EDIFIER EvoBuds Proのレビューまとめ
『EDIFIER EvoBuds Pro』は、2025年10月に発売されたEDIFIERの完全ワイヤレスイヤホンです。
目玉機能の一つである「AIリアルタイム翻訳機能」は、使える場面もありそうですが、現状ではまだ改善の余地が残っているなという印象でした。
一方で「ワイヤレスイヤホン」としての実力はかなり高い水準でまとまっており、6mm+10mm同軸デュアルドライバーによるクリアで明瞭な音質は、約1万円で買える製品としてはトップクラスに良好。
ノイキャンやマルチポイント接続、LDAC対応など、ワイヤレスイヤホンとして欲しい機能も一通り兼ね備えています。
1万円くらいで機能全部入り、音質にもこだわりたいという方にとって、『EDIFIER EvoBuds Pro』はかなりよい選択肢だと思いました。
気になった方は、ぜひチェックしてみてください。


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