最近キーボード界隈の中でよく目にするメーカーがEPOMAKER。凄い勢いで新作キーボードがリリースされ、どれも高いクオリティながら価格が安価という事で注目を集めています。
僕も先日『EPOMAKER TH85』をレビューしましたが、素晴らしい打鍵感と打鍵音でお気に入りのキーボードです。

さて、本記事で紹介する『EPOMAKER G84』は、そんな『TH85』を更にシンプルに洗練されたデザインにしたような新作キーボード。
価格も『TH85』と同じくらいという事で、両者を比較しながら、デザインや打鍵感、打鍵音などを詳しくレビューしていきますので、『G84』が気になるという方は、ぜひ本記事をチェックしてください。
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
なお、記事内容についてメーカー様からの指示は無く、率直な意見・感想を記載しています。
タップできる目次
EPOMAKER G84とは?
中国のキーボードブランドEPOMAKER(エポメーカー)から、2025年に発売された新しい80%キーボードが『G84』です。
同じく80%キーボードである『TH85』は、サイドやトップにLEDライティングが搭載された、ゲーミング感を感じるキーボードだったのに対し、『G84』にもLEDは搭載されているものの、ゲーミング感が抑えられ、より自然な光り方になっているのが特徴です。
それでは、スペックや主な特徴を見ていきます。
スペックと主な特徴
G84 | TH85 | |
---|---|---|
キーレイアウト | US配列 80%キーボード | US配列 75%キーボード |
キー数 | 84キー | 84キー |
バッテリー | 4,000mAh | 4,000mAh |
接続方法 | 有線接続 / 2.4GHz / Blueooth 5.0 | 有線接続 / 2.4GHz / Blueooth 5.0 |
ポーリングレート | 1,000Hz(USB、2.4GHz) 125Hz(Bluetooth) | 1,000Hz(USB、2.4GHz) 125Hz(Bluetooth) |
遅延 | 2ms(USB・2.4GHz) 15ms(Bluetooth) | 2ms(USB) 5ms(2.4GHz) 11ms(Bluetooth) |
Nロールオーバー | 対応 | 対応 |
キースイッチ | Transparent Switch Creamy Jade Switch | Creamy Jade Switch Milk Blue Switch |
キーキャップ | シャインスルーPBTキーキャップ | ダブルショットPBTキーキャップ |
QMK/VIA | 対応 | 対応 |
対応OS | Mac/Windows/Android/PS4・5/Xbox | Mac/Windows/Android/PS4・5/Xbox |
カラー | ブラック/ホワイト/ピンク | ホワイト/ブラック/ブラック&ホワイト&ブルー |
サイズ | 34.4×14.6×4.6cm | 35×14×4.2cm |
重量 | 0.9Kg | 1.34Kg |
価格 | 12,200円(税込) | 12,200円(税込) |
- しっかりとした打鍵感と心地よい打鍵音
- ガスケットマウント構造による振動の少ない安定した打鍵感
- QMK/VIAに対応しており、キーカスタマイズが可能
- 有線接続時1,000Hzのポーリングレート、Nロールオーバー対応などゲーミング用途としても高性能
- 有線、2.4GHz無線、Blueoothと幅広い接続方法に対応
- ホットスワップに対応しており、キースイッチの変更が簡単
- 美しいライティング。キーキャップが透過なので実用性も高い
『G84』の主な特徴は上記の通り。
ガスケットマウント構造を採用しているので、タイピング時の振動が少なく、安定した打鍵感と心地よい打鍵音を実現。それに加え、QMK/VIA対応によるキーカスタマイズ、ホットスワップ対応でキースイッチの変更が簡単など、「メカニカルキーボード」として基本性能が高いのが大きな特徴です。
更にゲーミングキーボードとしても高性能で、「Nロールオーバー対応」「1,000Hzのポーリングレート」「低遅延」と快適にゲームができるスペックを備えています。
『TH85』と共通点は多いものの、明確に違う部分といえば「ライティング」。『G84』に採用されているキーキャップは「シャインスルー(透過)PBTキーキャップ」なので、文字の部分が光ります。
これにより、見た目的に美しいだけじゃなく、夜間作業時にキーがハッキリと見えるなど、実用性が高いのも特徴です。
開封と付属品


パッケージは黒を基調としたカッコいいデザイン。紫のグラデーションが良いアクセントになっています。
背面には各種認証マークが記載されており、ちゃんと技適もあります。

- EPOMAKER G84 本体×1
- USB-A to Cケーブル×1
- キースイッチ×2
- キーキャップ・キースイッチリムーバー×1
- 取扱説明書
付属品は上記の通り。

付属の取扱説明書は多言語対応されており、ちゃんと日本語もあります。ライティングの切り替えなど、結構操作できる事は多いので、日本語説明書があるのは助かります。


キースイッチが2個付属してきます。
どうやら『G84』は、カラーによってキースイッチが異なるようで、ブラックの場合「Transparent Switch」、ホワイトとピンクの場合「Creamy Jade Switch」が採用されているようです。
「Creamy Jade Switch」は『TH85』にも採用されているキースイッチで、リニア軸(赤軸)に相当する滑らかな打鍵感が特徴となっています。

キーキャップ・キースイッチプラーも付属してきます。
『G84』はホットスワップにも対応しており、キースイッチも簡単に変更が可能です。
本体デザイン
『G84』の本体デザインを見ていきます。

本体は白で統一された非常に洗練されたデザイン。『TH85』の時はアクセントとして「ESC」キーや「ENTER」キーが黒でしたが、よりシンプルなデザインを求める方は『G84』の方が良さそう。
本体カラーは「ブラック/ホワイト/ピンク」の3色ありますが、どれも同じく統一された色味となっているので、好みや環境に合わせやすいです。

右側のキー配列。「Home」や「End」などのキーが2列になっているレイアウト。下にある「矢印」キーも含め、少し隙間が空けられているので、誤入力の少ない使いやすいレイアウトだと思います。
コンパクトなレイアウトのキーボードだと右側の「Shift」キーなどが短くなっているキーボードもありますが、『G84』はそんな事はなく、ごく自然なキー配列になっていると思います。

サイドから見た様子。『TH85』はサイドに派手めなLEDバーライトが仕込まれていましたが、『G84』は目立つ箇所にLEDは無く、至ってシンプル。
人それぞれ好みはあると思いますが、僕個人としては『G84』のシンプルさの方が好きですね…!

本体上部には有線接続・充電用のUSB-Cポートと、「Win/Mac」切り替えスイッチ、「2.4GHz、有線、Bluetooth」切り替えスイッチがあります。

キーボード背面。四隅には滑り止めのゴム脚が付いています。


キーボードの角度を調整するスタンドは2段階で調整可能。

なお、スタンド内部に2.4GHzで接続するためのレシーバーが内蔵されています。



スタンドを使用した際の角度はこんな感じです。
美しく実用性も高いライティング
『G84』はライティングの美しさも大きな特徴です。

『TH85』の場合、本体のサイドやトップに目立つLEDライトバーみたいなものが搭載されていましたが、『G84』は落ち着いたライティングが特徴的です。

本体側面にもLEDライトが搭載されていますが、目立たない下部に位置しており、ほのかにデスクを照らしてくれます。

もう1点大きいのは、搭載されているキーキャップが「シャインスルー(透過)PBTキーキャップ」という点。
前回『TH85』をレビューした際に、ライティング自体は非常に美しいが、キーキャップが透過だったらもっと良いのになと感じてましたが、『G84』はしっかりと透過キーキャップを採用してくれているので、よりライティングが美しく際立ちます。

夜間時の様子。文字部分が透過しているので見やすく実用性が高い上に、非常に美しいです。

本体側面のLEDライトもこんな感じでほのかに光ってくれます。
僕はあまりピカピカ光る製品は好きではないのですが、『G84』のライティングは派手すぎす、実用性もあり、丁度よい感じで光ってくれるので、かなり自分好みですね。
EPOMAKER G84の使用レビュー
実際に『G84』を使い、感じた使い勝手や打鍵感を詳しく紹介していきます。
滑らかな打鍵感が特徴的。打鍵音も心地よい
実際にタイピングしている様子を動画にしていますので、まずはこちらをご覧ください。
前回レビューした『TH75』の時にも感じたのですが、EPOMAKERのキーボードは本当に打鍵感が良いです。
『G84』の「ホワイト/ピンク」モデルで採用されているキースイッチは「Creamy Jade Switch」。これは『TH85』のブラックモデルにも採用されていますが、非常に滑らかな打鍵感が特徴的です。変な引っ掛かりも無く、ブレも少ないのでスムーズに気持ちよくタイピングできます。

この打鍵感で約12,000円くらいですからね…コスパ的には相当優秀だと思います。
打鍵音は「コトコト」といった感じですが、かなり軽めな音。静音タイプでは無いので、音自体はそれなりにしますが、耳障りという事は無く、心地よい打鍵音といった印象でした。
VIA/QMK対応で、自在なカスタマイズが可能
『G84』はQMK/VIAに対応しているので、自分好みのキーに自由に変更可能です。
JSONファイルは以下からダウンロードできます。

VIA appへアクセスし、ダウンロードしたJSONファイルを読み込ませれば、自由にキーリマップが可能。

ライティング設定なども変更でき、自由度高くカスタマイズが可能です。
また『G84』は「Mod-Tap」機能にも対応しています。Mod-Tapとは、1つのキーに対して、短く押した時と長く押した時、それぞれに異なる動作を割り当てられるというもの。
例として「ALTキー」を単押しした時は「無変換」、長押しした時は「ALT」といった様に設定した上で「無変換=IME OFF」を「変換=IME ON」になるように設定すれば、ボタン一つでIMEのON/OFFが出来るようになり、「半角/全角」キーが無いUSキーボードの使い勝手が大幅に向上します。
この様に、自分自身でカスタマイズする事で理想の使い勝手に近づけていけるのは大きなメリットです。
Nキーロールオーバーなどゲーミング用途としても優れる
『G84』は、ビジネス用途だけじゃなくゲーミング用途しても基本スペックが非常に高いのが特徴的です。
有線接続・2.4Ghzでの接続時は1,000Hzのポーリングレートを誇る上、Nキーロールオーバーにもしっかりと対応し、全キー同時押ししてもしっかりと認識します。
Nキーロールオーバーは、特にFPSなどをプレイする場合、是非欲しい機能の一つ。「WASDキー」で移動しながら、武器を切り替えたり、インベントリを開いたりなど、ゲームをプレイしているとキーを同時押しする機会は意外にも多いもの。
この通り『G84』は、ゲーミングプレイでもしっかりと活躍できるだけのスペックを有しています。
MAC用のキーキャップを付属してほしかった

EPOMAKERのキーボードはWindows/Mac両方に対応していますが、キーキャップはWindows用しかありません。
コストカットのためなのか、Mac用のキーキャップは付属してこないので、Mac用にしたければ別途キーキャップを購入する必要があります。
『G84』は透過キーキャップという事もあって、個人的には標準で付いているキーキャップがかなり気に入ってるため、Mac用の替えキーキャップが付属してほしかったなと感じました。
EPOMAKER G84のレビューまとめ
『EPOMAKER G84』は、EPOMAKERから発売された新作のメカニカルキーボード。
打鍵感は非常に滑らかでストレスなくタイピングが可能。打鍵音も静音タイプではありませんが、コトコトと心地よい打鍵音を響かせてくれ、タイピングの気持ちよさを実感させてくれるキーボードです。
カラーが統一されたデザインや、控えめながらも鮮やかに光るライティングも美しく、キーキャップが透過タイプなので、夜間光らせた時に実用性が高いのもポイント。
また、ゲーミングキーボードとしても優れており、Nキーロールオーバーや1,000Hzのポーリングレートなど基本スペックが高いのも特徴的。
ビジネスシーンやゲーミングシーンなど、幅広い用途で活躍してくれます。
Mac用のキーキャップが付属しないなど、細かな気になる点はありますが、これだけのデザイン性と機能性を持ちながら、価格が約12,000円とこの手の製品にしては安く、コスパは非常に高いと言えます。
今まであまりキーボードには拘っていなかったけど、ちょっと良いメカニカルキーボードを使ってみたいという方は、是非『G84』をチェックしてみてください。今僕が激推しのキーボードです。
COMMENT