価格を超えた音質・品質だと評判で、アメリカのAmazonで「Amazon’s Choice」にも選ばれるほどのオーディオブランド「Tranya(トランヤ)」より、新しいワイヤレスイヤホン『Tranya Nova』が発売されました。
『Tranya Nova』は「aptX Adaptive対応」「-43dBの強力なノイズキャンセリング」「マルチポイント接続対応」「ワイヤレス充電可能」「最大36時間再生」など、ワイヤレスイヤホンとしての完成度はかなり高いものに仕上がっています。
本記事では、実際に本製品を使ってみて「音質はどうか?」「ノイズキャンセリング性能は?」「付け心地や使用感はどうか?」といった点を詳しくレビューしていきます。
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
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Tranya Novaとは?概要を説明
『Tranya Nova』は、Tranyaの中でもフラッグシップモデルに位置づけされる完全ワイヤレスイヤホン。
主な特徴は以下のようになっています。
この様に、今のワイヤレスイヤホンにおける欲しい機能が全部盛りになっています。
Tranya(トランヤ)について
『Tranya Nova』を販売する「Tranya(トランヤ)」は、中国生まれの新興オーディオブランド。
日本ではまだそこまで知名度は高くありませんが、アメリカではかなり人気のあるブランドで、Tranyaシリーズは、アメリカのAmazonで累計20,000以上のレビューが良さられ、ワイヤレスイヤホンの「Amazon’s Choice」にも選ばれるほど。
お手頃な価格ながら、価格を超えた音質や品質を提供する「Tranya」は今後注目のブランドと言えます。
Tranya公式Twitterアカウント:@tranya_japan
Tranyaカスタマーサポート:jp.support@tranya.com
スペック
Tranya Nova | |
---|---|
搭載チップ | Qualcomm QCC3072 |
Bluetooth | 5.3 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX Adaptive / LC3 |
ドライバー | 12mmダイナミックドライバー |
連続再生時間 | 約9時間(イヤホン単体) 約36時間(充電ケース併用) |
充電方法 | USB-C |
充電時間 | 2時間 |
ノイズキャンセリング | ◯ |
外部音取り込み | ◯ |
マルチポイント接続 | ◯ |
ワイヤレス充電 | ◯ |
ゲームモード | ◯ |
防水性能 | IPX5 |
カラー | ブラック |
メーカー保証 | 12ヶ月+3ヶ月 |
価格 | 12,000円 |
公式サイトにもAmazonでも言及がありませんが、『Tranya Nova』が搭載している「Qualcomm® QCC3072」は、Bluetooth5.3で新しく登場した「LE Audio」をサポートしており、「LC3」コーデックが使えるという特徴があります。
今後、Bluetooth5.3対応端末の普及により、「LE Audio」が広く使われている事を考えると、『Tranya Nova』は長く活躍してくれそう。
また、スペック面では今まで紹介してきた通りの”全部入り”ですが、価格が12,000円とフラッグシップモデルとしては安価に設定されています。
1万円強の予算で、機能面では妥協したくないといったニーズに『Tranya Nova』はマッチするイヤホンと言えます。
パッケージの内容
『Tranya Nova』のパッケージは非常にシンプルなデザイン。
表面にはロゴのみ、裏面も製品名があるだけのクリーンで整った見た目となっています。
パッケージ内容は上記の通り。
付属する取扱説明書は、日本語表記のものも付いてきます。
充電に使う、USB-A to Cケーブル。長さは50cmほど。
『Tranya Nova』は、USBケーブルによる有線充電の他に、ワイヤレス充電にも対応しています。
付属するイヤーピース。素材はシリコンですが、安物のペラッペラシリコンではなく、柔らかく適度な厚みのあるもの。
サイズは、S/M/Lの3種類が付属してきて、イヤホン本体には予めMサイズがセットされています。
本体デザイン
『Tranya Nova』の本体デザインやサイズ感を見ていきます。
充電ケース外観。色はブラックですが、真っ黒という訳ではなく、深いネイビーといった感じの本体色です。
充電ケース表面はかなり光沢があり、ツルツルとした感触。『AirPods Pro』に近いような質感となっており、指紋や傷は結構目立ちますね。
充電ケース背面はロゴが見え、その下にはボタンが付いています。このボタンでペアリングモードの切り替えや、本体リセットなどを行います。
充電ケース底面には、充電用のUSB-Cポートがあります。
充電ケースを開けるとイヤホン本体が見えてきます。
充電ケースには「L/R」の表記があり分かりやすくなっていますが、イヤホン収納の向きは軸部分が内側になるタイプのもの。
個人的には、この向きに収納するタイプってあまり好きではなく、イヤホンを取り出して耳に装着する時に半回転させなきゃいけないので、少し面倒なんですよね。
『AirPods Pro』みたいに、取り外してそのままスッと耳につけられるタイプの方が好みです。
イヤホン本体の形状は、ステム(軸)が長いタイプ。
こういった「耳からうどん」系のイヤホンは、個人的にそこまで好きでは無いのですが、『Tranya Nova』は全体のバランスが取れており、悪くないように感じました。
イヤホン本体表面。
ロゴマークが入っている部分はタッチセンサーとなっており、タッチすることで各種操作可能。
イヤホン本体の重量は、両方合わせて9.1g、充電ケースも合わせた総重量は44.1gと比較的軽量。持ち運びも苦になりません。
Tranya Novaの使用レビュー
『Tranya Nova』を実際に使い、音質などをチェックしていきます。
装着した様子
実際に付けてみた様子。
装着感は良いですね。イヤホンを付けたまま頭を振っても落ちるような気配はありません。イヤーピースも質の良いものが使われているので、長時間付けていても耳が痛くなりづらく、フィット感も上々です。
操作方法
『Tranya Nova』は、イヤホン本体にあるタッチセンサーをタップすることで、各種操作が可能。
初期状態では以下の様になっています。
動作・状態 | L側(左) | R側(右) |
---|---|---|
電源オン | 自動操作:イヤホンを充電ケースから取り出す 手動操作:両方を2秒間長押し | |
電源オフ | イヤホンを充電ケースに戻す | |
再生/停止 | 1回タッチ | |
曲送り | 2回タッチ | ― |
曲戻し | ― | 2回タッチ |
音量+ | ― | 3回タッチ |
音量− | 3回タッチ | ― |
通話応答/終話 | 着信中に1回タッチ | |
着信拒否 | 着信中に1.5秒タッチ | |
モード変更 (ANC/ノーマル/外音取り込み) | 1.5秒タッチ |
また、これらの操作は後述する専用アプリ「Tranya Audio」を使うことで、かなり柔軟にカスタマイズが可能です。
音質
気になる音質面をチェック。
『Tranya Nova』は、Tranya独自の「SonicMax™テクノロジー」により、音の鮮明さと分離性を向上しているとの事ですが、実際に聴いてみても全体的にクリアで上手くまとまった音質のように感じました。
低音域も豊かに出ており、1万円という価格を考えるとなかなかのクオリティ。以前レビューした『Tranya T6』と比較しても、音の情報量が多く、確かな違いを感じる事ができます。
中高音の抜けが良い音が好きな僕としては、もう少し中高音が前に出てきてほしいと感じましたが、それらも「Tranya Audio」アプリのイコライザで調整可能です。
ノイズキャンセリング
『Tranya Nova』は、同社としては始めてANC(アクティブノイズキャンセリング)を搭載したワイヤレスイヤホンです。
そのため、使う前までは正直そこまで期待していなかったのですが、実際に使ってみると良い意味で期待を裏切られました。
ANCをONにすると明らかな効果を感じることができ、エアコンやファンなどのノイズがスーっと消えるのが分かります。
『AirPods Pro』と同じくらいか、半歩劣るくらいでしょうか。1万円くらいの価格だと考えると十二分に強力。「-43dB軽減」とアピールされている通りに、ノイズキャンセリング性能はかなり高いと感じました。
外部音取り込み
外部音取り込みも試してみました。
こちらも結論としてはかなり優秀。外部音取り込みは機械っぽく加工されて聞こえる製品も多いのですが、『Tranya Nova』は、付けていない時と比較して変化は感じるものの、人の喋り声などが自然に聞こえます。
ワイヤレス充電対応
マルチポイント接続
『Tranya Nova』は1台のイヤホンで最大2台までのデバイスに同時接続する「マルチポイント接続」に対応しています。
通常、一般的なBluetoothデバイスというのは、1個に対して1台がペアとなっており、機器を切り替えたいときは接続し直す必要がありますが、マルチポイント接続に対応している場合、複数台同時に接続した状態になり、音楽などを再生すると自動的に機器が切り替わります。
一人で複数デバイスを扱うことが当たり前な現代において「マルチポイント接続」は是非とも欲しい機能の一つなので、しっかりと対応してくれているのは大きなメリットと言えます。
ゲームモード搭載
『Tranya Nova』はゲームモードを搭載しており、有効にすると遅延が40ms(0.04s)まで短くなります。
有効にするには、アプリからゲームモードをオンにするか、アプリで操作方法をカスタマイズすればイヤホン本体だけでも有効にすることが可能となります。
実際にいくつかのスマホゲームで、ゲームモードを試してみましたが、明らかに効果を感じることが出来ました。
スマホゲームなんかをよくプレイする方には嬉しい機能と言えます。
通話性能
『Tranya Nova』は、6つのマイクを搭載している事に加え、Qualcomm cVc 8.0 ENC技術により、騒々しい環境でもクリアな通話を可能としています。
また、風切り音も軽減してくれるので、外出中に通話する時も、こちらの声をクリアに相手に届ける事ができます。
専用アプリ「Tranya Audio」
『Tranya Nova』は専用アプリ「Tranya Audio」を使うことで、柔軟な操作方法のカスタマイズや、イコライザによる音質調整が出来るようになっています。
アプリのダウンロードは以下から。
Tranya Audio
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「Tranya Audio」は、最近リリースされたばかりなので、まだ完成度はそこまで高くありませんが、基本的な機能は盛り込んである印象。
詳しく出来ることを見ていきます。
登録・ホーム画面
「Tranya Audio」は会員登録する他に「ゲスト」というものが用意されているので、「ゲスト」を選べば会員登録無しで使うことができます。
「デバイス」画面で、+ボタンをタップすると自動的にイヤホンを探し『Tranya Nova』が可能。
アプリからは、「イコライザー設定」や「ボタン設定」「ゲームモード切り替え」「モード切り替え」「ファームウェアアップデート」など、基本的な所は全て抑えられている印象です。
ボタンの設定
「Tranya Audio」の凄い所は、イヤホンの「L/R」それぞれに対し、かなり細かい設定ができる所。
4、5回のタップまで設定できるイヤホンって他であまり見たことがありません。使いやすいかどうかはまた別問題ですが、「柔軟な設定が出来る」という点自体が評価に値すると思います。
イコライザ設定
イコライザ設定は、予め用意されたいくつかのプリセットから選ぶか、自分でカスタムプリセットを作って設定します。
なぜか、用意されたプリセットと自分で作るプリセットは、設定できる周波数帯の数値が異なっていますが、特に問題なく音質の調整は可能です。
デバイスを探す
何気に便利だなと思うのが「デバイスを探す」という機能。最後にペアリングした地点を表示しているだけのようですが、紛失しやすいワイヤレスイヤホンをアプリから探せるのはかなり便利ですね。
Tranya Novaのレビューまとめ
『Tranya Nova』は、Tranyaとして始めてANC(アクティブノイズキャンセリング)を搭載したワイヤレスイヤホン。
実際に使ってみると、高いノイキャン性能に加え、外音取り込みも自然に聞こえるなど、始めて搭載したとは思えないくらい高い完成度に仕上がっていました。
肝心の音質面でもフラッグシップモデルらしい、クリアで厚みのある音質に加え、専用アプリ「Tranya Audio」を活用することで、柔軟なイコライザ設定ができ、好みの音質に調整することができます。
その他、「マルチポイント接続」や「ワイヤレス充電」など機能面では申し分なく、これが1万円強で購入できるというのは、かなり魅力的です。
1万円くらいの予算で、機能を妥協しないワイヤレスイヤホンが欲しいと思った時『Tranya Nova』は良い選択肢になるのでは無いかと思いました。
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