ノイズキャンセリングって、周囲の雑音を軽減してくれるので「音に集中できる」ほか「音量を上げなくても音が楽しめる」ので、”耳を守る”という観点からも欲しい機能の一つです。
ノイズキャンセリング搭載というと、価格が高いのが難点ですが、1万円以下という価格ながら「10mm大型ドライバー搭載」「強力なノイズキャンセリング搭載」「ハイレゾ(LDAC)対応」「ゲームモード搭載」と機能てんこ盛りのワイヤレスイヤホンが『SOUNDPEATS Mini Pro HS』。
本記事では『SOUNDPEATS Mini Pro HS』を実際に使ってみて、「音質はどう?」「ノイズキャンセリングは強力?」「SOUNDPEATS Mini Proとの違いは?」といった点を詳しくレビューしていきます。
ぜひ最後までご覧ください。
SOUNDPEATSの新型イヤホンもレビューしています!
SOUNDPEATS Capsule3 Pro
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
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SOUNDPEATS Mini Pro HSとは?
低価格ながら、価格を超えた機能や音質を提供しているSOUNDPEATS(サウンドピーツ)から販売された、新型の完全ワイヤレスイヤホンです。
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』は、コスパに優れたイヤホンとして人気の『SOUNDPEATS Mini Pro』の上位モデルで、「ハイレゾ対応」や「ANC(アクティブノイズキャンセリング)性能の向上」などが強化されています。
スペック比較
SOUNDPEATS Mini Pro HS | SOUNDPEATS Mini Pro | |
---|---|---|
Bluetooth | 5.2 | 5.2 |
対応コーデック | SBC/AAC/LDAC | SBC/AAC/aptX/aptX Adaptive |
ハイレゾ対応 | ◯ | – |
ドライバーサイズ | 10mm | 10mm |
連続再生時間 | 本体のみ ・約8時間(ANC OFF) ・約6時間(ANC ON) ケース充電込み ・約28時間(ANC OFF) ・約21時間(ANC ON) | 本体のみ ・約7時間(ANC OFF) ・約5時間(ANC ON) ケース充電込み ・約25時間(ANC OFF) ・約21時間(ANC ON) |
充電時間 | 約1.5時間 | 約2時間 |
充電ポート | USB-C | USB-C |
サイズ | 60×22.5×48 mm(ケース込み) | 約60×24×45mm(ケース込み) |
カラー | ブラック | ブラック/ホワイト |
防水性能 | IPX5 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ANCノイズキャンセリング | ANCノイズキャンセリング cVcノイズキャンセリング |
ノイズキャンセリング性能 | −40db | −35db |
ゲームモード | ◯ | ◯ |
マルチポイント | − | − |
ワイヤレス充電 | − | − |
価格 | 7,980円(税込) | 6,680円(税込) |
スペックは上記の通り。
『SOUNDPEATS Mini Pro』と比較すると、対応コーデックがaptXからLDACに変更されているのが分かります。
LDAC(エルダック)はSonyが開発したハイレゾ対応のコーデック。従来の約3倍の情報量を伝送できるため、今までカットされていた音域を余すこと無く伝える事が可能。
LDACに対応している端末と組み合わせると、CDを越える高音質で音楽を楽しむことができるので、音質にこだわるならば、LDAC対応の製品を選びたい所です。
またコーデックの他にも、ノイズキャンセリング性能の向上、再生時間の増加など、細かい点が改善されており、ワイヤレスイヤホンとしての基本性能が向上しています。
一方で、耳装着検出機能やマルチポイント、ワイヤレス充電には非対応と、削られている機能がある点は注意が必要です。
パッケージの内容
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』を開封し、パッケージ内容や本体外観・サイズ感を見ていきます。
パッケージはプリズムがキレイな未来感のあるデザイン。
背面にはイヤホンの写真と共に「Hi-Res AUDIO WIRELESS」「LDAC」のマークが見えます。なお、この”ハイレゾロゴ”は、日本オーディオ協会の認証を受けた製品のみ付けることが出来るもので、その定義は日本オーディオ協会ホームページにて確認することが出来ます。
パッケージを開封すると、マニュアル類、イヤホン本体、USBケーブルなどの付属品類が収められていました。
パッケージ内容は上記の通り。
取扱説明書は多言語化されており、日本語での記載もあります。
付属するUSB-A to Cケーブル。長さは短いので、あくまで充電用といったもの。
付属するイヤーピース。S・M・Lの3サイズが用意されており、イヤホン本体には予めMサイズが装着されています。
本体外観・サイズ感
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』の本体外観やサイズ感を見ていきます。
充電ケース外観。
ブラックのボディに金色のラメっぽいものが散りばめられたデザイン。
これはちょっと好みが分かれるデザインだなぁという印象。僕個人としてはそこまで好みではありません…w
また、充電ケースはツヤが無いマットな質感ですが、ちょっとプラスチック感が強くあまり高級感はありません。ブラックという事もあって、指紋(手の脂)が少し気になりました。
ケースは価格相応といった所でしょうか。
充電ケース背面は充電用のUSB-C端子が見えます。
なお、本製品はワイヤレス充電には対応していません。
充電ケースの蓋を開けるとイヤホン本体が収められています。
イヤホン本体。ちょっと分かりづらいですが、本体内側には「L/R」の表記が見えます。
やや特殊な形状をしていますが、イヤホン本体はコンパクトです。
ドライバーは10mmという大型のものを搭載。植物由来の繊維から作られたバイオセルロース振動板を採用しているので、解像度高い音を鳴らしてくれるのが特徴です。
イヤホン外側にはSOUNDPEATSのロゴが。
なお、この部分タッチセンサーになっており、タップすることで各種操作が可能。
充電ケース+イヤホン本体の総重量は、実測で37.9gと軽量。持ち運ぶ際に邪魔にならない軽量設計なのは嬉しいポイントです。
イヤホン本体の重量は左右合わせて9.8g。
軽めなので、装着した際に重さを感じることは少なそうです。
SOUNDPEATS Mini Pro HSの使い方と使用レビュー
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』の使い方と、実際に使ってみて感じた使い勝手や音質、ノイズキャンセリング性能などをレビューしていきます。
装着感
このイヤホンは、間違った角度で耳に入れても普通に付けられてしまうので、少し注意が必要。
正しい装着方法や角度は、取扱説明書に書いてあります。左側のイラストにあるイヤホンの向きのまま耳に差し込むのが正しい方法の様です。
前モデル『SOUNDPEATS Mini Pro』を使った際にも感じましたが、正しい角度に装着しづらいというのは難点かなと思いました。イヤホン本体のデザインを分かりやすくするか、取扱説明書にもう少し詳細な説明が欲しいと感じました。
一方で、正しく装着さえ出来れば多少動いても取れることは無いくらいフィットしてくれます。
装着した様子はこのような感じ。
なお、このイヤホンに装着検出機能は付いていないので、耳から外しても音楽は止まりません。
操作方法
イヤホン本体は、タッチセンサーによる各種操作が可能。
動作・状態 | L側(左) | R側(右) |
---|---|---|
電源オン | 自動操作:イヤホンを充電ケースから取り出す 手動操作:イヤホンのタッチボタンを1.5秒長押し | |
電源オフ | 自動操作:イヤホンを充電ケースに戻す 手動操作:イヤホンのタッチボタンを10秒長押し | |
再生/停止 | 2回タップ | |
音量を上げる | ― | 1回タップ |
音量を下げる | 1回タップ | ― |
曲送り | ― | 1.5秒長押し |
通話応答/終了 | 2回タップ | |
着信拒否 | 着信中、1.5秒長押し | |
通話切り替え | 通話中、2秒長押し | |
ペアリングモードへ変更 | 6秒長押し | |
音声認識アシスタント (Siri/Google)を起動 | ― | 3回タップ |
ゲームモード有効/停止 | 3回タップ | ― |
ノーマル、ANC、外音取り込み切り替え | 1.5秒長押し | ― |
イヤホン本体のみで、一通りの操作が出来るようになっていますが、機能が豊富な分複雑で、操作には慣れが必要だなという印象。
また「曲送り」はイヤホン本体で行えますが「曲戻し」はイヤホン本体では出来ません。
イヤホン本体の操作性に付いては、もう少し改善の余地がありそうな気がします。
音質
気になる音質面をチェックしていきます。
一点最初にお断りしておきますと、今回はiPhoneと接続しての音質チェックとなります。
iPhoneはLDACには対応していないので、コーデックはAACとなります。そのため、本来のポテンシャルを100%発揮できていない事を予めご了承ください。
音質は前モデル同様に、低音域から高音域までバランスよく鳴っていますが、少し低音が強めと言った所。
中〜高音域の解像感は高く、こもった感じがなくクリアに聴こえます。
ただ、流石に数万円するレベルのイヤホンと比較してしまうと、音の厚みやボーカルの臨場感、艶っぽさなどは劣るかなという印象。
とは言え、この価格帯なら十分に合格レベルで、こだわりが無ければこれで音が悪いなと感じる人はあまりいないと思います。
持っている機器の都合上LDACでのテストが出来ていないのですが、LDACで接続すると更に音が良くなるはずなので、上位の価格帯のイヤホンと良い勝負が出来るくらいになりそうです。
いやはやコスパぶっ壊れてますね…w
ノイズキャンセリング性能
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』は、最大-40dbという強力なノイズキャンセリング性能を誇ります。前モデルでは最大-35dbだったので今回進化した点の一つです。
実際に自分でも試してみましたが、『SOUNDPEATS Mini Pro HS』は、明らかに前モデルよりノイズキャンセリング性能が向上しているのが分かります。
元々、前モデルも6,000円台という価格を考えればかなり強力だったのですが、今回は更にもう一段階上のレベルでノイズが消えています。
ファンやエアコンの音など家庭内のノイズはもちろん、車の走行音などのロードノイズもかなり消してくれます。風切音軽減機能も搭載されているので、移動時にも快適に音を楽しむことが出来ます。
個人的には『初代AirPods Pro』と同じくらいか、一歩劣るくらいのレベルだと感じました。
1万円以下という価格を考えると驚異的な性能で、クラス最高級のノイズキャンセリング性能ではないかなと思いました。
外部音取り込み(パススルー)性能
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』は、外音取り込み(パススルー)もあります。
性能としては、かなり優秀だと感じました。
特に変なノイズが乗ることもなく、比較的自然な感じで周囲の音が聴こえます。
多少音域が狭い様な気はしますが、1万円台のイヤホンと比較しても遜色ないレベルだと思います。
ゲームモード
低遅延が特徴の「ゲームモード」も搭載しています。
前モデル『SOUNDPEATS Mini Pro』では、ゲームモードを有効にすると最短で60ms低遅延にすることが出来ました。
本モデル『SOUNDPEATS Mini Pro HS』の場合、具体的な数値は無いものの、同様の性能はあるものと思われます。
実際に僕もゲームモードを有効にして、幾つかのゲームをプレイしてみましたが、明らかに遅延が少なくなっていることを確認出来ました。
遅延が無いわけではないので、音ゲーなどは調整は必要になるかもしれませんが、それ意外のジャンルのゲームであれば、そこまで気にならない程度にまで改善するので、ゲームプレイをする方は是非有効にしておきましょう。
また、ゲームモードとANC(ノイズキャンセリング)は両方同時に使用可能です。
SOUNDPEATS専用アプリの使い方
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』には、専用アプリが用意されておりイヤホンのファームウェア更新やイコライザ設定が行えますので、ぜひダウンロードしておきましょう。
ダウンロードは以下からできます。
SOUNDPEATS
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会員登録・ログイン
SOUNDPEATSアプリは会員登録が必須です。
アプリ設定
ログイン後『SOUNDPEATS Mini Pro HS』を検出すると、各種機能が使えるようになります。
ファームウェアの更新がある際には、ポップアップで通知してくれるので、出来る限り最新版に更新しておくことをオススメします。
アプリの機能としては、必要最低限なものは揃っているという印象。具体的には、
- ボリューム調整
- イコライザ調整
- モード切替(ANC・通常・パススルー)
- ゲームモード切替
- タッチキーのワンクリック機能の有無切替
があります。
イコライザは、アプリ内に予め用意されているプリセットの中から選ぶか、自分で各音域毎に調整します。
SOUNDPEATS Mini Pro HSのレビューまとめ
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』は、10mmドライバー搭載による解像度高い音質や、強力なノイズキャンセリング、癖の少ない外音取り込み、ゲームモード搭載などに加え、ハイレゾワイヤレス、LDAC対応など、とても1万円以下で購入できるとは思えないくらいの機能をもった完全ワイヤレスイヤホンです。
前モデルにあたる『SOUNDPEATS Mini Pro』と比較しても、LDAC対応に加えノイズキャンセリング性能の向上、再生時間の向上など、元々高かった基本機能が更にブラッシュアップされています。
一方で、マルチポイントやワイヤレス充電には対応していないなどの弱点もありますが、それを加味してもこの価格でこれほどの完成度の高いワイヤレスイヤホンが手に入るようになったというのは、一昔前では考えられませんでした。
こんな人にオススメ
『SOUNDPEATS Mini Pro HS』は、イヤホンに数万も出したくは無いけど、ノイズキャンセリングなどは諦めたくないという方にとっては、かなりオススメのワイヤレスイヤホンです。
特に、LDACに対応しているスマホ(主にAndroid)を持っている方は、音質面でも価格を超えた満足感が得られると思います。
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