我が家には色んなワイヤレスイヤホンがありますが、結局どれが一番使ってる?と聞かれると、『AirPods Pro』という答えになります。
ところが、最近「おやっ…これはかなり良いのでは…!?」と思ったのが、SOUNDPEATSの最新ワイヤレスイヤホンである『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』。
こちらは、2022年12月26日に発売されたばかりのものですが、メーカー様より先行して使わせていただく機会を頂きましたので、実際にじっくりと使ってみました。
「音質はどう?」「使い勝手は?」「ノイズキャンセリングの強さはどのくらい?」など、気になる点を詳しくレビューしていきます。
本記事はメーカー様より製品をご提供頂き、作成しております。
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SOUNDPEATS Capsule3 Proとは?
『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』とは、手頃な価格ながら高い音質や性能を誇るSOUNDPEATS(サウンドピーツ)から、2022年12月に販売された新型の完全ワイヤレスイヤホン。
「12mmの大型ドライバーを搭載」「ハイレゾ(LADC)に対応」「最大-43dbの強力なANC(アクティブノイズキャンセリング)搭載」「最大52時間再生」など、1万円以内で購入できる製品とは思えない、機能をモリモリに詰め込んだ最新のイヤホンとなっています。
スペック
SOUNDPEATS Capsule3 Pro | |
---|---|
Bluetooth | 5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC / LDAC |
ハイレゾ対応 | ◯ |
ドライバーサイズ | 12mm |
連続再生時間 | 本体のみ:約8時間 ケース充電込:約52時間 |
充電時間 | 約1時間 |
充電ポート | USB-C |
カラー | ブラック |
防水性能 | IPX4 |
ノイズキャンセリング | ANCノイズキャンセリング |
ノイズキャンセリング性能 | −43db |
ゲームモード | ◯ |
マルチポイント | − |
ワイヤレス充電 | − |
サイズ | 約50×67.3×25.9mm(ケース込み) |
重量 | 約48g |
価格 | 8,480円(税込) |
スペックは上記の通り。
特筆すべき点は、イヤホン本体だけでも8時間の長時間再生が出来る上、充電ケースを併用するとなんと最長52時間ものロングバッテリーを実現しているという点。
頻繁に充電しなくても使い続けられるのは、使い勝手の面から見ても優秀。
一方で「ワイヤレス充電」や「マルチポイント」など、最近のワイヤレスイヤホンのトレンドとなっている機能が省かれているのは少々残念です。
パッケージの内容
『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』を開封して、パッケージ内容や本体外観・サイズ感を見ていきます。
パッケージはSOUNDPEATSらしい、ちょっと未来感を感じるデザイン。
背面には「LDAC」や「Hi-Res Audio WIRELESS」のロゴが見えます。
パッケージ内容は上記の通り。
取扱説明書は多言語対応されており、日本語での表記もあります。
付属するUSB-A to Cケーブル。長さは30cmほどと短く、あくまで充電用といった感じ。
付属するイヤーピース。S/M/Lの3種類が付属し、イヤホン本体には予めMサイズがセットされています。
このイヤーピース、触ってみると柔らかく、一般的に付いてくるものより質が高いように感じました。
本体外観・サイズ感
『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』のデザインやサイズ感などを見ていきます。
充電ケース外観。SOUNDPEATSお馴染みである開閉部分にラインが入ったデザイン。中央にはLEDがあり、ケースの電池残量などを示してくれます。
ケース背面はピンクゴールドっぽいプレートがあしらわれており、高級感を感じるデザインとなっています。
ケース底面は、充電用のUSB-C端子があります。
なお、本製品はワイヤレス充電には非対応です。
充電ケースを開けるとイヤホン本体が見えてきます。
イヤホンの形状は、ステム(軸)部分が伸びる、いわゆる”うどん型”。
要所にピンクゴールドがあしらわれており、高級感を感じさせるデザインとなっています。
イヤホン外側にうっすらとロゴが見えますが、その部分はタッチセンサーになっておりタッチすることで各種操作が可能です。
イヤホン上部にはノイズキャンセリング用の集音マイクが付いています。
ドライバーは12mmバイオセルロース製振動板を採用しており、広がりのあるナチュラルな音を聴かせてくれます。
イヤホン内側には「L/R」の表記もあり、分かりやすいですね。
充電ケース、イヤホン本体を含めた総重量は実測で48.5g。
イヤホン本体は左右両方合わせて9.3gとなっています。
SOUNDPEATS Capsule3 Proの使い方と使用レビュー
『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』を実際に使い、使い勝手や音質などを詳しく見ていきます。
装着感
『SOUNDPEATS Mini Pro』の時は、イヤホンを付ける方向が分かりづらいという難点がありましたが、『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』は、”うどん型”の形状という事もあり、すんなりと付けられます。
実際に付けてみた様子。
耳にしっかりフィットしてくれ、頭を動かしてもすぐに取れることはありません。
イヤーピースが良いのか、付けていても圧迫感や違和感を感じることが少ない印象。
僕の場合『AirPods Pro』を使っていると、2〜3時間で耳が結構痛くなってくるのですが、『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』を同じくらいの時間使っても痛みを感じることが無かったので、装着感はかなり優秀だと思いました。
イヤホン収納時の向きがAirPodsなどと逆
『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』は、ケースに収納する際に、軸(ステム部分)が内側になるような向きで収納します。
イヤホン本体のピンクゴールドが目立って、デザイン的にはカッコ良いですが、実際に使う際には、イヤホンを外してクルッと回転させて耳に付けなければいけないので、地味に手間です。
慣れてしまえば特に大きな問題ではありませんが、『AirPods Pro』などと比べてワンアクション多いのは使い勝手の面ではマイナスだと感じました。
操作方法
イヤホン本体にあるタッチボタンを押すことで各種操作が可能。
動作・状態 | L側(左) | R側(右) |
---|---|---|
電源オン | 自動操作:イヤホンを充電ケースから取り出す 手動操作:イヤホンのタッチボタンを1.5秒長押し | |
電源オフ | 自動操作:イヤホンを充電ケースに戻す 手動操作:イヤホンのタッチボタンを10秒長押し | |
再生/停止 | 2回タップ | |
音量を上げる | ― | 1回タップ |
音量を下げる | 1回タップ | ― |
曲送り | ― | 1.5秒長押し |
通話応答/終了 | 2回タップ | |
着信拒否 | 着信中、1.5秒長押し | |
通話切り替え | 通話中、2秒長押し | |
ペアリングモードへ変更 | 充電ケースのボタンを3秒長押し | |
音声認識アシスタント (Siri/Google)を起動 | ― | 3回タップ |
ゲームモード有効/停止 | 3回タップ | ― |
ノーマル、ANC、外音取り込み切り替え | 1.5秒長押し | ― |
上記の通り、イヤホン本体のみで一通りの操作は出来ますが、「曲戻し」がイヤホンだけでは出来ません。
SOUNDPEATSの製品は、なぜかイヤホン本体で「曲戻し」が出来ないのが難点ですね。イヤホン本体の操作方法はもう少し改善の余地がありそうに感じます。
音質
気になる音質をチェックしていきます。
一点最初にお断りしておきますと、今回はiPhoneと接続しての音質チェックとなります。
iPhoneはLDACには対応していないので、コーデックはAACとなります。そのため、本来のポテンシャルを100%発揮できていない事を予めご了承ください。
音質は一言で言うと、かなり良いと感じました。
元々SOUNDPEATSの製品は価格を超えた音質の良さというのがメリットの一つでしたが、『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』は更に音質面で磨きがかかり、上位価格帯のイヤホンと比較しても遜色ない、優れた音質を実現しています。
全音域に渡り解像感が高く、一つ一つの音が鮮明に聴こえ、こもっている感じは一切ありません。
音域が広く伸びやかな音で、重低音の迫力もしっかりとあり、何の調整をしなくてもバランスの取れたクオリティの高いサウンドを実現しているといった印象です。
個人的に気に入っているのは、低音域の響き具合。
イヤホンの中には変に低音が強いせいで、迫力はあるけど下品な感じに聴こえるという製品もあるなか、この『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』は低音はしっかりと出ているが、他の音域と上手く調和しており、全体的な音の厚みをバランスよく増強しているなと感じました。
先日レビューした『SOUNDPEATS Mini Pro HS』も音質は良かったのですが、更にこちらの方が1段階上のクオリティを実現しており、ここ最近新しく使ったイヤホンの中では一番良いように思います。
音の好みで言えば『AirPods Pro』よりも好きかもしれない…。1万円以下という価格でこのクオリティは驚きです。
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング性能は「-43db」と、スペック上は『SOUNDPEATS Mini Pro HS』よりも優秀です。
実際に使ってみても、かなり優秀だと感じました。
エアコンの音や換気扇のファンなど、家庭内のノイズはかなり軽減され、自動車の走行音のようなロードノイズに関しても効果があるので、実用性は高いと言えます。
ただ『AirPods Pro』と比較すると、少しノイズが残るかな…といった感じ。『AirPods Pro』よりも半歩劣るといった感じでしょうか。
とは言え、1万円以下という価格を考えると、十分すぎるくらいの性能があると思います。
外音取り込み
イヤホンを付けたまま外の音が聞ける外音取り込み(パススルー)にも対応しています。
性能は悪くなく、十分に実用性は高いように感じるものの、多少こもった感じがあります。
自然さは流石に『AirPods Pro』ほどでは無いものの、コンビニでの会計時や電車内でアナウンスを聞くときなどで使う分には何の問題も無いと思います。
ゲームモード
ゲームモードを有効にすることで70ms(0.07秒)の低遅延モードにすることが出来ます。
70msは、いわゆる「ゲーミングイヤホン」と比較しても遜色ないレベル。
実際にいくつかゲームをプレイしてみましたが、”音ゲー”の様なよほどタイミングがシビアなゲームでない限り、十分にプレイできるなという印象。
もちろん遅延が無くなるわけではありませんが、ゲームモードを有効にすると明らかに遅延が少なくなるのが分かります。
ANC(アクティブノイズキャンセリング)と同時に使うことも可能で、電車の中などでゲームプレイをするのにも『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』は適していると言えそうです。
リセットの方法
ペアリングが上手く行かない場合、リセットを行うと症状が改善する場合があります。
リセットの仕方は、「充電ケースの蓋を開けたまま、ケース底面にあるリセットボタンを長押しする」という手順ですが、最初リセットボタンがどこにあるのか分からず戸惑いました。
USBポート横にあるボタンがリセットボタン。
かなり目立たないデザインになっており、気づかない人も多いんじゃないかと思いました。
SOUNDPEATSアプリの使い方
『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』は、専用アプリ「SOUNDPEATS」を使えばファームウェア更新やイコライザ設定が行えます。
ダウンロードは以下からできます。
SOUNDPEATS
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SOUNDPEATSアプリは会員登録が必須なので、行っておきましょう。
アプリで出来る事は、「イコライザ設定」「モード切替」「ゲームモード切替」「ワンクリック機能の切替」「ファームウェアアップデート」。
特に目新しいものはありませんが、最低限欲しい機能は一通りあるといった感じ。
イコライザは、予めプリセットがいくつか用意されていますが、それほど数は多くありません。
もちろん自分で各音域毎に調整できるので、好みに合わせたイコライザ設定も可能です。
SOUNDPEATS Capsule3 Proのレビューまとめ
『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』は、「LDAC」に対応したハイレゾワイヤレスイヤホンです。
実際に音質面ではかなり優秀で、AAC接続でも十分に解像感の高い優れた音質で音楽を楽しむことができます。
ノイズキャンセリング性能も強力で、1万円以下の製品としてはトップクラスの性能があると思います。
耳への装着感も良く、長時間つけていても耳が痛くなりづらい事や、充電ケース併用で最長52時間使える点もかなり評価としては高いですね。
マルチポイントやワイヤレス充電など「あったら良いな」という機能はありませんが、ワイヤレスイヤホン単体としての基本性能は非常に高く、予算1万円以内なら、もうこれ買っておけば良いんじゃないかと思うくらいでした。
こんな人におすすめ
『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』は、「音質・装着感・ノイズキャンセリング・長時間再生」など、ワイヤレスイヤホンとして基本性能が高いものを探しているという方にオススメです。
マルチポイントが無いので、複数デバイスを横断して使うのにはあまり向いていませんが、普段使っているスマホのメインイヤホンとして使うなら、『SOUNDPEATS Capsule3 Pro』を選んで失敗したと感じる可能性は少ないと思います。
また、LDACに対応しているので、Androidなど対応端末を持っているかたは、より本機の性能を引き出すことが出来ます。
音にこだわりのある方は、是非注目して欲しいワイヤレスイヤホンだと感じました。
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